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ファンタジー/モンスター

概要

1.モンスターの分類

ヒューマノイド
 コボルド/ゴブリン/ゴブリン・サマナー/ホブゴブリン/オーク/リザードマン/オーガ/ミノタウロス/トロール/ジャイアント
 ダークエルフ――2LVダークエルフ/4LVダークエルフ
動物系
 哺乳類――ネズミ/猫/小型犬/中型犬/大型犬/狼/馬/虎/熊/象
 爬虫類・両生類――カエル/ジャイアント・トード/ポイズン・トード/マグニトード/ヘビ/ヴァイパー/パイソン/キング・パイソン/ジャイアント・リザード
 ――キラー・ビー/ジャイアント・アント/パルス・ビートル/ソイル・クロウラー/ジャイアント・スパイダー/メタル・リッカー
 鳥類・飛行する生き物――コウモリ/カラス/フクロウ/ワシ
 水中に棲息する生き物――ヘキサパス/ドデカパス
植物系
 ラバー・ロバー/アトロウシャス・モウルド/エント
 マングラカル――マングラカル・マスター/マングラカル・サーバント/マングラカル・ソルジャー
アンデッド
 ゾンビ/スケルトン/グール/マミー/ゴースト/ワイト
 ゾンビ・ウォリアー――3LVゾンビ・ウォリアー/5LVゾンビ・ウォリアー
 ヴァンパイア――ヴァンパイア・スレイブ/ヴァンパイア・スポーン/ヴァンパイア・ロード
ワービースト
 セリアンスロープ/ワーウルフ/ワータイガー/ワーベア
エレメンタル
 ロー・エレメンタル――風/土/水/火
 ハイ・エレメンタル――風/土/水/火
魔法生物
 ガーゴイル
 ゴーレム――Sサイズ/Mサイズ/Lサイズ/2Lサイズ
悪魔
 インプ/グレムリン/ナイトメア・ハウンド/ブレイン・スナッチャー/ブラッディ・スパイク/ダーク・エージェント
魔獣
 ハーピー/ヘルハウンド/ディープ・バイター/グリフォン/メドゥーサ/マンティコア/キマイラ
その他
 スライム/リビング・ウーズ

2.データの説明

 モンスターのデータは、プレイヤーキャラクターのデータと似たような数値で表現されています。同じ名称を冠するデータであれば、その意味するところもほぼ同じと考えてかまいません。
 ただし、それらの数値は、必ずしもプレイヤーキャラクターと同様の算出方法に基づいているわけではありません。これはモンスターは人間(あるいはそれに類する存在)とはあまりにもかけ離れた存在であるため、数値化するにあたって人間と同様の基準を用いることができないからです。

モンスターの装備

 モンスターによっては、武器や防具を身につけているものもいます。それらのモンスターは、厳密に言えば、装備によってデータが変わることになります。しかし、ここでは、様々なバリエーションを想定したデータを用意することは避け、「非武装データ」と一般的な装備を想定した「武装データ」だけを例示しておきます。通常は、武装データを用いれば十分でしょう。GMが望むならば、これらを参考に異なるデータを持つモンスターを作成してもかまいません。

サイズ

 モンスターのおおよそのサイズです。
 身長(体長)や体重、かさばり具合などを総合的に表した概念ですから、「Mサイズならば何cmで何kgである」というような考え方に沿っているわけではありません。

LV

 モンスターの能力や危険性を総合的に判断した数値です。この値が大きいほど、危険なモンスターということになります。キャラクターの総合LVがモンスターのLVと等しければ、1対1の戦いで十分に苦戦するはずです。

知名度

 モンスターの知名度は、識別のために【知識/モンスター】(【知識/一般】または【知識/伝承】でも可。ただし、ロール値に−2のペナルティ)で目標ロールをする際の難易度となります。
 したがって、この数値が低いほど、ポピュラーなモンスターであるといえます。逆に、この数値が高いモンスターは、その存在があまり広く知られていないというわけです。

IQ

 モンスターのIQは、基本的には戦闘時の行動宣言順を決めるための数値です。必ずしも、キャラクターのIQと同じ尺度ではありません。

移動力

 モンスターのなかには、移動力の数値が複数表記されているものがいます。例えば、「移動力:10(15)」とあれば、「行動順は10で処理するけれど、実際の移動距離は15で計算する」ということを表しています。
 また、移動力の数値の後ろに「※」マーク付きの注釈がある場合、そのモンスターの移動手段について特記事項があることを示しています。例えば「※飛行」とあれば、そのモンスターは飛行によって移動するという意味です。移動手段についても、モンスターのなかには複数の移動手段を持つものがいます。その場合は、その都度に表記があるので注意してください。

攻撃、武器受け、回避、楯受け

 それぞれの行動の判定ロールにおいて、ここに記載されている数値がベースとなります。これらの欄に数値がなく、「−」とだけ記載されている場合は、そのモンスターがこれらの行動を行なうことはありません。
 GMは、2D6を振る手間を省略したいときは、ここに記載されている数値に7(=2D6の平均値)を加えたものを定数データとして使ってもかまいません。ただし、定数データを用いる場合は、モンスターの行動において自動的成功や自動的失敗が起こらないので注意が必要です。また、攻撃の際に疲労する可能性もなくなります。以上のようなことから、定数データは雑魚レベルのモンスターに限定して運用することを推奨します。

PS、C値、射程、装甲、相手のC値

 PS、C値、射程、装甲については、プレイヤーキャラクターと同様にとらえてください。
 「相手のC値」とは、モンスターが攻撃を受けた際に、相手のクリティカルヒットの確率を変化させる可能性を示しています。例えば、C値が「2/10」の武器で「相手のC値:−1/+1」のモンスターを攻撃した場合、C値が「−/11」となってしまうわけです。

VT抵抗、WP抵抗

 それぞれの抵抗ロールにおいて、ここに記載されている数値がベースとなります。
 GMは、2D6を振る手間を省略したいときは、ここに記載されている数値に7(=2D6の平均値)を加えたものを定数データとして使ってもかまいません。ただし、定数データを用いる場合は、モンスターの抵抗において自動的成功や自動的失敗が起こらないので注意が必要です。

HP

 モンスターのHPは、「衰弱/昏倒/死亡」についての解釈が特殊な場合があります。
 知能や独自の意識を持たないモンスターにとって、「昏倒」とは「戦闘不能なまでにダメージを受けた状態」を意味します。また、一部のモンスターは「死亡」の数値を持っていません。このようなモンスターは、「昏倒(≒戦闘不能)」ラインのHP以上のダメージを受けた時点で、動かなくなります。

言語

 モンスターが意志の疎通に用いる言語が記載されています。
 この項目が設定されていないモンスターは、言語と呼べるほどの情報伝達手段を持ち合わせていません。

モンスターの装備

 モンスターによっては、武器や防具を身につけているものもいます。それらのモンスターは、厳密に言えば、装備によってデータが変わることになります。しかし、ここでは、様々なバリエーションを想定したデータを用意することは避け、「非武装データ」と一般的な装備を想定した「武装データ」だけを例示しておきます。通常は、武装データを用いれば十分でしょう。GMが望むならば、これらを参考に異なるデータを持つモンスターを作成してもかまいません。

3.モンスターの特殊能力

(1)精神魔法

戦闘時の呪文
 モンスターの中には、精神魔法を使えるものもいます。
 以下に、モンスターが戦闘時に好んで用いるであろう呪文の一覧を挙げておきます。モンスターの説明文中に特段の指示がない場合には、GMは以下の表に沿ってモンスターが用いる呪文を予め設定しておくようにしてください。

〔モンスターが習得している呪文数と特化系統〕
呪文LV1011121314特化
【精神魔法】の
スキルLV
1系統
1系統
1系統
102系統
112系統
122系統
133系統
143系統
153系統
164系統
174系統

 特化分野については、GMが任意で設定してかまいませんが、面倒なときには邪悪系、精神系、四元素系、物理系の順で特化分野とすれば良いでしょう(例えば、モンスターが3系統に特化しているのであれば、邪悪系、精神系、四元素系が特化されます)。
 呪文の種類については、以下の中から任意もしくはランダムで選択してください。

〔モンスターが好んで習得する戦闘時の呪文〕
呪文LV呪文
ストーン・スキン/エネルギー・ボルト/エンチャント・ウェポン/プロテクション/ファティーグ/ウーンズ
アース・テンタクル/フィア/コンフュージョン/カウンター・マジック/ロスト・ヴォイス/ロスト・サイト
サイレンス/ファイア・ボルト/スロー/スリープ/ホールド/ポイズン
10ストーン・ブリット/トーラント/ヘイスト/チャーム
11ウィンド・ウォール/ファイア・ウォール/イリュージョナリー・ウーンズ/リフレクト・マジック
12ライトニング・ボルト/ファイア・ボール
13アイス・ストーム/ファイア・ストーム
14ペトリフィケーション/デス


非戦闘時の呪文
 TRPGにおける「モンスター」という存在の一般的な役割からすれば、原則的に戦闘時の呪文だけを設定しておけば十分でしょう。しかし、もしあなたが凝り性のGMならば、もしくはシナリオにおいて「排除すべき敵役」以外の役割をモンスターに持たせようと思うならば、非戦闘時の呪文を習得させたいと考えるかもしれません。
 モンスターが非戦闘時の役に立ちうる呪文をいくつ習得しているかは、上記の表〔モンスターが習得している呪文数と特化系統〕に従ってください。つまり、モンスターの【精神魔法】スキルが8LVであれば、戦闘時の呪文を7LV呪文から2つ、8LV呪文から2つ習得しています。加えて、非戦闘時の呪文についても7LV呪文から2つ、8LV呪文から2つ習得していることになります。
 このとき、GMが望むならば、戦闘時の呪文の習得を1つ放棄するごとに、代わりに非戦闘時の呪文を1つ習得することにしても構いません。ただし、逆に非戦闘時の呪文を1つ放棄するごとに、代わりに戦闘時の呪文を1つ習得することはできないので、注意してください。
 どんな呪文を習得しているかは、GMの任意で決定してかまいません。

(2)絡みつき

 モンスターの中には、特定の攻撃手段を命中させた瞬間から「絡みつき」を発動させる者がいます。
「絡みつき」状態にある者の行動制限
 絡みつかれた犠牲者は、「振りほどき」以外の能動的な行動が取れません。また、大抵の場合、絡みついたモンスター自身も、能動的な行動は大きく制限されます。
 絡みつき状態にある犠牲者およびモンスターは、受動的な行動(防御・抵抗など)に−4のペナルティを受けます。
「絡みつき」に対する攻撃とダメージ
 周囲の者が犠牲者あるいはモンスターを目標とした行動(接近戦・飛び道具・単体目標の呪文など)を取る場合、1/2の確率でそれが意図した相手とは逆の方に及んでしまいます。
 犠牲者あるいはモンスターに7点を超えるダメージ(装甲によるダメージ軽減後)を与えた場合、その者には7点までしかダメージが及ばず、残りの超過ダメージはもう一方へと及びます。超過ダメージを被った者の装甲は通常どおり有効ですが、それが呪文なら当然ながら装甲は半分(端数切捨て)しか効果がありません。
「絡みつき」の解除
 犠牲者が絡みつき状態から逃れようとする場合は、自身の手番に「振りほどき」を行なってください。
 「振りほどき」の成否は、「総合LV+ST」をベースに「絡みつきが命中したときのロール値」を難易度とした目標ロールで判定します。これに成功した犠牲者は、そのラウンドの最後に脱出できます(それまでは「絡みつき」の影響下にあります)。
 周りの者が「振りほどき」を助ける援助者となれるなら、援助者の人数を「振りほどき」のロール値に加算できます。援助者になるには、フリー状態で犠牲者の2m以内の場所にいなければなりません。

モンスター一覧

ヒューマノイド

コボルド

サイズ:M
LV:1 知名度:8 IQ:2 移動力:9
ショートソード=攻撃:4 PS:0 C値:2/10 武器受け:4 射程:−
素手=攻撃:6 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:5
HP:12/16/24

言語:ダルク語

 コボルドは、犬が直立歩行したような姿をしたモンスターです。体格は人間の大人と子どもの中間くらいです。
 性格は攻撃的で粗野ですが、それらはすべて臆病な本質を覆い隠すためのものです。勝ち目がない相手には媚びへつらい、戦局が不利と見れば我先に逃げ出します。
 コボルドの一般的な武装は、大抵がショートソードとレザーアーマーです。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

ゴブリン

サイズ:M
LV:1 知名度:7 IQ:2 移動力:9
ショートソード=攻撃:5 PS:0 C値:2/10 武器受け:5 射程:−
ショートボウ=攻撃:3 PS:0 C値:−/10 武器受け:不可 射程:80/160
素手=攻撃:6 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:5 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:6
HP:13/17/27

言語:ダルク語

 ゴブリンを遠くから見ると、小柄な人間と見間違えるかもしれません。根本的に異なるのは、その獣じみた凶悪な顔つきと暗緑色の皮膚です。口の中には汚らしく黄ばんだ牙が並び、腕の長さの身長に対する比率が人間よりもやや長めです。いつも背中を丸めていて、地面に手の指先が触れんばかりの姿勢でいます。
 性格は陰湿で残忍で、好戦的です。しかし、基本的には臆病であるため、少しでも旗色が悪くなればすぐに逃げ出すことを考えるでしょう。
 ゴブリンの一般的な武装は、大抵がショートソードとスモールシールド、レザーアーマーです。まれに弓を用いるゴブリンもいますが、さほど習熟していません。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

ゴブリン・サマナー

サイズ:M
LV:3 知名度:11 IQ:3 移動力:9
ショートソード=攻撃:6 PS:0 C値:2/10 武器受け:5 射程:−
素手=攻撃:7 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:8
HP:13/19/29

言語:ダルク語、精霊語

 ゴブリンの中には、まれに精霊との交信の術を知る者がいます。彼らはゴブリン・サマナーと呼ばれ、ゴブリンよりも手ごわいモンスターとして知られます。実際に、ゴブリンの群れの頭であることも少なくありません。大抵、呪術的な印象を与える衣装に身を包んでおり、一般のゴブリンとは明らかにことなる雰囲気を醸し出しています。
 彼らは【召喚魔法】6LVを修得しており、必ずいずれか一種のエレメンタルについてハーモナイズしています。ただし、彼らは必ずしも安心とは言えない頻度で敵対的なエレメンタルを召喚してしまうので、普段はなるべく召喚魔法を使わないようにしています。ハーモナイズしていないエレメンタルは、よほどのことがない限り呼び出そうとしません。
 ゴブリン・サマナーの一般的な武装は、大抵がショートソードとレザーアーマーです。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

ホブゴブリン

サイズ:M
LV:2 知名度:9 IQ:2 移動力:9
片手棍棒=攻撃:7 PS:3 C値:4/− 武器受け:8 射程:−
素手=攻撃:7 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:8
HP:18/22/34

言語:ダルク語

 ゴブリンの亜種だと言われています。身の丈はゴブリンよりもひと回り大きく人間並みで、力も強いため、ゴブリンよりもずっと危険なモンスターです。ゴブリンの群れの中では、その体躯を活かして肉体労働や戦闘要員としてこき使われています。
 なぜホブゴブリンが自分よりも肉体的に弱いゴブリンに付き従うのかは不明ですが、人間の尺度で見れば似たり寄ったりでもゴブリンよりも知性が低く、しかも体の割りに臆病だからだと言われています。
 ホブゴブリンの一般的な武装は、大抵がクラブ(棍棒)とレザーアーマーです。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

オーク

サイズ:M
LV:2 知名度:8 IQ:3 移動力:9
ロングソード=攻撃:7 PS:2 C値:2/11 武器受け:8 射程:−
ロングボウ=攻撃:5 PS:2 C値:−/10 武器受け:不可 射程:100/200
素手=攻撃:6 PS:−2 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:7 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:8
HP:16/22/34

言語:ダルク語

 ダルク神がまだ原始のエルフの一員だった頃、最初に自らの姿を模して創造した生き物の一種だと言われていますが、エルフ族とは似ても似つかない醜悪で汚らしい生き物です。直立した豚のモンスターというのは俗説で、実際には人間と同程度のシルエットをしたモンスターです。削ぎ落としたかのように鼻梁が低く、鼻のあるべき位置には鼻孔だけがぽっかりとあいたように見えます。頭部以外に体毛は乏しく、鋭くとがった犬歯を持ち、皮膚の色は灰色で少し水に濡れたような質感を帯びています。
 非常に残忍かつ凶暴な性格で悪賢く、ゴブリンやホブゴブリン、コボルドらを率いて、人間の集落を襲うこともあります。
 オークの一般的な武装は、大抵がロングソードとミディアムシールド、レザーアーマーです。まれに弓を用いるオークもいます。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

リザードマン

サイズ:M
LV:3 知名度:10 IQ:3 移動力:9
ファルシオン=攻撃:7 PS:2 C値:2/10 武器受け:7 射程:−
ロングボウ=攻撃:6 PS:3 C値:−/10 武器受け:不可 射程:100/200
素手=攻撃:7 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:8 装甲:5 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:8
HP:17/23/33

言語:リザードマン語

 リザードマンの姿は、ひとことで言えば直立したトカゲです。体格は人間並みですが、首が少し長いぶん人間よりも長身です。沼地などに住まう種族が一般的ですが、岩場などに集落を持つこともあります。テリトリーを侵す者に対しては容赦がなく、退くことなく立ち向かい、殺戮も厭いません。そのため好戦的な種族だと思われがちですが、積極的に領土を拡大することはほとんどありません。
 生来が邪悪というわけではなく、十分に文化的な交流も可能です。ただし、人間の価値観からすれば洗練されている文化とは言いがたく、一般には野蛮とみなされることが多いようです。
 リザードマンの一般的な武装は、大抵がファルシオンとミディアムシールド、レザーアーマーです。弓を用いるリザードマンもいます。非武装時は、「移動力:10」「装甲:1」となります。

オーガー

サイズ:M
LV:4 知名度:10 IQ:2 移動力:10(12)
片手棍棒=攻撃:8 PS:6 C値:4/− 武器受け:9 射程:−
岩=攻撃:7 PS:6 C値:4/− 武器受け:不可 射程:5/10
素手=攻撃:9 PS:2 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:13
HP:27/31/49

言語:ダルク語

 身の丈が軽く2メートルを超える、危険な人型のモンスターです。身体のサイズに比べアンバランスに大きな頭部と、脚よりも長い腕が特徴です。全体的に毛深く、全裸もしくは腰布だけをまとった姿でうろついています。
 自分以外の生命体はすべて食糧だと考えているらしく、人間や鹿、馬などですら捕食しようとします。その逞しい筋肉で獲物を撲殺したり身動きできないほどに傷めつけてから、耳まで裂けた口とその中に立ち並ぶ牙とで貪り食います。
 オーガーの一般的な武装は、大抵がクラブ(棍棒)です。鎧は着ませんが、その分厚い皮膚は十分な防護効果をもたらします。

ミノタウロス

サイズ:M
LV:5 知名度:12 IQ:2 移動力:10(11)
グレートアクス=攻撃:8 PS:8 C値:3/12 武器受け:9 射程:−
角=攻撃:9 PS:6 C値:3/11 武器受け:不可 射程:−
素手=攻撃:10 PS:2 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:13
HP:26/34/50

言語:ダルク語

 2メートル以上の巨体を誇る、巨大な角をそなえた牛頭のモンスターです。首から下は筋骨隆々の人間のようなシルエットですが、全身に獣毛がびっしりと生えています。性格は極めて凶暴で見境がなく、彼らの住処に迷い込んでミノタウロスに遭遇するようなことがあれば、まず確実に襲われるでしょう。
 大抵は深い山の中や洞窟、地下迷宮などで単体で生活していて、繁殖期が近づくと食糧と「借り腹」を求めて人里に出没します。食糧としても借り腹としても、人間の女性をもっとも好みます。ミノタウロスは、繁殖期以外には積極的に食餌を求めないため、魔獣の一種とする説もあるほどです。しかし、繁殖期が近づいたときだけは数週間にわたって暴飲を続けます(とくに人肉を好みます)。繁殖期のサイクルについては解明されていませんが、数年に一度などと言われています。単にミノタウロスの気分次第である、という可能性も否定できません。
 ミノタウロスの一般的な武装は、大抵が規格外サイズのグレートアクスです。この斧が、一体どこからもたらされるのかは謎です。彼らは代々この斧を一子相伝で受け継いでいるのだという冗談みたいな噂もありますが、本当のことは何も分かりません。ミノタウロスは鎧は着ませんが、そのごわごわした獣毛には十分な防護効果が備わっています。
 ミノタウロスが戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1か2が出れば角、3〜6が出ればグレートアクス(もし武装していなければ素手)で攻撃します。グレートアクスを装備したミノタウロスが角で攻撃した場合、そのラウンドはグレートアックスを受けに回せることに注意してください。

トロール

サイズ:L
LV:6 知名度:12 IQ:2 移動力:9(12)
片手棍棒=攻撃:9 PS:9 C値:4/− 武器受け:10 射程:−
岩=攻撃:8 PS:9 C値:4/− 武器受け:不可 射程:10/20
素手=攻撃:10 PS:5 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:5 相手のC値:−/+1
WP抵抗:9 VT抵抗:16
HP:34/40/60

言語:ダルク語

 身の丈が3メートルを超える巨人です。手足が長く引き締まった筋肉質の体躯は、苔むした岩肌のような硬い皮膚で覆われており、身体を丸めてじっとしていれば巨岩と見間違えてしまうほどです。顎の辺りまで垂れ下がった長い鼻先と、先端に房になった毛束のついた牛のような尻尾が特徴です。
 トロールは凄まじい怪力で知られるモンスターですが、さらに厄介なことにとても強力な再生能力を備えています。彼らは、毎ラウンドの最後に2点の負傷ダメージを回復してしまうのです。
 この恐るべき怪物にも、弱点はあります。彼らは太陽の光を嫌います。陽の光を浴びている間は、毎ラウンドの最後に3点ずつ負傷ダメージを受けてしまいます(一方で2点ずつ回復するので、実質的には毎ラウンド1点ずつの負傷ダメージとなります)。また、炎による攻撃も効果的です。炎によって受けた負傷ダメージについては再生能力が及ばず、毎ラウンドの回復の対象とはなりません。
 トロールの一般的な武装は、大抵がクラブ(棍棒)です。鎧は着ませんが、その体表は硬い表皮でくまなく覆われているため、トロールに対する攻撃はC値が「−/+1」となります。

ジャイアント

サイズ:2L以上
LV:6 知名度:14 IQ:2 移動力:9(13)
片手棍棒=攻撃:9 PS:11 C値:4/− 武器受け:10 射程:−
岩=攻撃:9 PS:11 C値:4/− 武器受け:不可 射程:10/20
素手=攻撃:10 PS:7 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:10 VT抵抗:18
HP:40/48/72

言語:ダルク語

 身長が4mを超える巨人です。神話の時代、ダルク神がリト神との争いにおける戦闘要員として造った巨人族の末裔だと言われています。
 その驚異的なパワーとタフネスゆえに、敵に回すと非常に危険な存在です。大抵は人里に近寄らず、単体で静かに暮らしています。根が怠惰であるがゆえに周辺への積極的な侵犯は行ないませんが、テリトリーに踏み込んだ他者に対しては攻撃的な態度を取ることが多いようです。
 ジャイアントの一般的な武装は、大抵がクラブ(棍棒)です。鎧は着ませんが、その分厚い皮膚は十分な防護効果をもたらします。

(ダークエルフ)

 ダークエルフは、エルフとほぼ同様の外見的特徴を持ちます。「ほぼ」と書いたのは、決定的に異なる容貌が2点あるからです。ひとつは、その暗灰色の「肌の色」。そしてもうひとつは、エルフ同様に美しいにもかかわらず(美しいがゆえに?)極めて邪悪な印象を与えずにはいられない「表情」です。
 彼らは闇の民のヒューマノイドではトップクラスの知能を誇り、他のヒューマノイドモンスターを率いて小隊のような組織を構築することがあります。また、魔法に対して不思議な耐性を持っていて、彼らは魔法的な力に対するWP抵抗では、データの数値にさらに+4することができます。
 ダークエルフは、能力値的にはエルフに準じるため、他のモンスターたちと違って個体差が大きい種族といえます。GMはダークエルフをシナリオ上きわめて重要な敵役として配置したいのであれば、エルフに倣ってデータを用意しておいたほうが良いでしょう。以下には即席で使用できるように、簡易データを挙げておきます。装備は、ロングソード、ロングボウ、レザーアーマーを想定しています。非武装時は、「移動力:11」「装甲:0」となります。

2LVダークエルフ

サイズ:M
LV:2 知名度:7 IQ:6 移動力:10
ロングソード=攻撃:5 PS:1 C値:2/11 武器受け:6 射程:−
ロングボウ=攻撃:7 PS:1 C値:−/10 武器受け:不可 射程:100/200
素手=攻撃:5 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:7 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:7 VT抵抗:6
HP:12/22/30

言語:共通語、エルフ語、ダルク語、ルーンもしくは精霊語

 2LVダークエルフは、【精神魔法】7LVもしくは【召喚魔法】7LVを修得しています。

4LVダークエルフ

サイズ:M
LV:4 知名度:7 IQ:6 移動力:10
ロングソード=攻撃:6 PS:1 C値:2/11 武器受け:7 射程:−
ロングボウ=攻撃:8 PS:1 C値:−/10 武器受け:不可 射程:100/200
素手=攻撃:6 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:8
HP:12/22/30

言語:共通語、エルフ語、ダルク語、ルーンもしくは精霊語

 4LVダークエルフは、【精神魔法】9LVもしくは【召喚魔法】9LVを修得しています。

動物系

 動物タイプのモンスターは、【知識/モンスター】【知識/動物】のいずれかのスキルLVをベースに、識別判定することができます。
 LVが0ないし1の動物は、しばしば使い魔として使役されることがあります。  動物には無数のバリエーションがありますので、以下にはそのほんの一例だけを挙げています。

(哺乳類)

ネズミ

サイズ:3S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:12(5)
歯=攻撃:3 PS:−8 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:1
HP:1/3/5

サイズ:2S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:12(20)
前足=攻撃:3 PS:−7 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:2 PS:−6 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:1
HP:2/6/8

 猫が戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜5が出れば前足、6が出れば牙で攻撃します。

小型犬

サイズ:2S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:11(18)
牙=攻撃:3 PS:−5 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:1
HP:3/7/9

中型犬

サイズ:S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:11(18)
牙=攻撃:3 PS:−4 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:2
HP:6/10/14

大型犬

サイズ:M
LV:1 知名度:6 IQ:1 移動力:10(17)
牙=攻撃:6 PS:−2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:6
HP:13/17/27

サイズ:S
LV:1 知名度:6 IQ:1 移動力:11(20)
牙=攻撃:7 PS:−3 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:5
HP:10/14/22

サイズ:L
LV:2 知名度:6 IQ:1 移動力:10(30)
ひづめ=攻撃:6 PS:2 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
歯=攻撃:4 PS:1 C値:4/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:7
HP:23/27/37

 馬が戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜5が出ればひづめ、6が出れば歯で攻撃します。

サイズ:L
LV:4 知名度:9 IQ:1 移動力:11(20)
前足=攻撃:10 PS:2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:9 PS:3 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:10
HP:24/28/40

 虎が戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜4が出れば前足、5か6が出れば牙で攻撃します。

サイズ:L
LV:4 知名度:6 IQ:1 移動力:10(20)
前足=攻撃:9 PS:3 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:8 PS:4 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:10
HP:26/30/42

 熊が戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜5が出れば前足、6が出れば牙で攻撃します。

サイズ:2L以上
LV:6 知名度:10 IQ:1 移動力:8(15)
牙=攻撃:9 PS:7 C値:3/11 武器受け:不可 射程:−
鼻=攻撃:9 PS:7 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
前足=攻撃:8 PS:8 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
踏みつけ=攻撃:7 PS:8 C値:6/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:8 VT抵抗:16
HP:40/44/64

 象が戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1が出れば牙、2〜4が出れば鼻、5が出れば脚、6が出れば踏みつけで攻撃します。ただし、踏みつけは2m以下の者に対してしか使えません。踏みつけが使えない相手に踏みつけの出目をふった場合は、脚の攻撃として処理してください。

(爬虫類・両生類)

カエル

サイズ:3S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:8(3)
回避:4 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:1
HP:1/2/3

 一般的なカエルは、冒険者たちにとって脅威となるような攻撃手段を持ちません。

ジャイアント・トード

サイズ:M
LV:3 知名度:9 IQ:1 移動力:9
体当たり=攻撃:6 PS:1 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:7 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:10
HP:17/19/33

 大人と同じくらいの体躯をしたカエルです。非常に縄張り意識が強く、テリトリーを侵す者には見境なく襲い掛かります。

ポイズン・トード

サイズ:S
LV:3 知名度:11 IQ:1 移動力:6
体当たり=攻撃:5 PS:0 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:8
HP:13/15/25

 大型犬ほどの大きさの危険な毒カエルです。湿気の多い場所を好むようですが、森の中や人工的な地下迷宮での遭遇例もあり、その生態は謎に包まれています。動きはかなり鈍いのですが、その皮膚から非常に毒性の強い粘液が分泌されています。
 ポイズントード攻撃で1点でもダメージを負った者は、ただちに難易度14でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すると、次のラウンドから毎ラウンドの最後に3点ずつ負傷ダメージを受け続けます。この毒の効果は、何らかの方法で解毒されるか、本人が死亡するまで持続します。

マグニトード

サイズ:L
LV:5 知名度:12 IQ:1 移動力:8
体当たり=攻撃:7 PS:3 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
舌=攻撃:8 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:7 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/+1
WP抵抗:6 VT抵抗:14
HP:29/31/49

 淡水の沼・池・湖などに棲息する体長3〜4mほどの巨大なカエルで、主に単独で行動します。ゴムのような弾力のある皮膚から微量の滑りやすい粘液が分泌されており、装甲無視クリティカルが起こりにくくなっています。この粘液には止血効果もあり、マグニトードは6時間の睡眠による負傷回復時に1点余分に回復できます(1日安静時のボーナスも加算できます)。
 その巨体による「体あたり」を受けてしまった者がLサイズ以下だった場合は、「総合LV+DX」をベースに攻撃が命中したときのロール値を難易度にした目標ロールを行なってください。これに失敗すると、ただちに転倒してしまいます。
 マグニトードは、Mサイズ以下の者が相手の場合には、「舌」での攻撃も行ないます。「舌」の攻撃が命中すると、相手は強靭な舌に絡め取られてしまいます(「絡みつき」発動、ダメージなし)。
 絡みつき状態のマグニトードは、以後、犠牲者を丸呑みすることに専念します。犠牲者が3回連続で「振りほどき」に失敗すると、そのラウンドの最後に、犠牲者はマグニトードに「丸呑み」にされます。丸呑みにされた犠牲者は一切の行動が取れなくなり、自力での脱出は不可能です。
 一方のマグニトードは、動きが鈍り、回避に−2のペナルティを受けます。この状態のマグニトードに攻撃を命中させると、胃の中にいる者にまでダメージが及ぶ可能性があります。7点を超えるダメージを与えた場合、超過した分のダメージは胃の中にいる者へのダメージとなります。
 マグニトードの戦闘理由は捕食にあるため、「丸呑み」を成功させたマグニトードは満足してしまい、よほどのことがない限り自らの棲処へ戻りたがります。そして、ゆっくりと数日かけて、胃の中の犠牲者を消化するのです。胃の中の犠牲者は生きたままゆっくりと消化されるので、直後に救出すれば助けることができるかもしれません(1時間以上が経過してしまうと、その時点で窒息死してしまいます)。マグニトードは悪食かつ大食いな者の例えに使われるほど食には貪欲ですが、さすがのその胃袋でも金属を消化する事はできません。倒されたマグニトードの腹の中から、うまく排泄されずに残っていた犠牲者の所持品が見つかることがあります。
 マグニトードは水中においても、陸上においてもペナルティを受けずに行動できますが、長期間の乾燥には耐えられないので、水から離れては生活できません。
マグニトード印の薬売り
 マステルルザ各地を巡る行商人や旅芸人の中でも、比較的ポピュラーな存在が「マグニトード印の薬売り」です。
 「独自のルートでマグニトードの粘液を手に入れて加工し、軟膏として売り歩いている」というのがお決まりの謳い文句ですが、その軟膏が本当にマグニトード由来のものかどうかは怪しいものです。しかし、庶民の間では「よく効く」と評判であるのも事実です。軟膏はカエルの形を模した焼き物の容器に入れてあり、これがまた衆目を集めるうえで効果があるようです。
 彼らは、「薬の口上を名調子で滔々と述べながら、刃物で自分の腕を実際に軽く切りつけると、すかさず軟膏を塗って血止めしてみせる」という、エンターテインメント性の高い“実演”でも有名です。

ヘビ

サイズ:2S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:13(3)
牙=攻撃:4 PS:−6 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:1
HP:1/3/5

ヴァイパー

サイズ:S
LV:2 知名度:10 IQ:1 移動力:11(5)
牙=攻撃:7 PS:−4 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:4
HP:6/8/12

 体長が2m近くもある毒ヘビで、その毒牙による攻撃は物理的な殺傷力も十分にあるため、決して侮れません。
 ヴァイパーの攻撃で1点でもダメージを負った者は、ただちに難易度12でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すると、次のラウンドから毎ラウンドの最後に2点ずつ負傷ダメージを受け続けます。この毒の効果は、何らかの方法で解毒されるか、本人が死亡するまで持続します。

パイソン

サイズ:L
LV:3 知名度:10 IQ:1 移動力:11(5)
牙=攻撃:7 PS:−2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
巻きつき=攻撃:7 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
締めつけ=攻撃:− PS:2 C値:5/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:9
HP:20/22/34

 体長が4〜5mほどもある大蛇です。毒牙はありませんが、強力な「締めつけ」によって獲物を殺したのちに、丸呑みにします。
 「巻きつき」による攻撃が命中すると、相手は長い胴に巻きつかれたことになります(「絡みつき」発動、ダメージなし)。
 絡みつき状態のパイソンは、次のターンの自身の手番に「締めつけ」によるダメージを自動的に犠牲者に与えます。また、一切のペナルティを受けることなしに、「締めつけ」ながら、その犠牲者に対してさらに「牙」による攻撃を行なうことが可能です(このとき7点を超えるダメージが出たとしても、すべて犠牲者に及びます。超過ダメージがパイソン自身に及ぶことはありません)。

キング・パイソン

サイズ:2L以上
LV:5 知名度:12 IQ:1 移動力:11(5)
牙=攻撃:9 PS:0 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
巻きつき=攻撃:9 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
締めつけ=攻撃:− PS:4 C値:5/− 武器受け:不可 射程:−
回避:7 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:15
HP:28/30/50

 体長が8m〜10mほどもある巨大蛇です。毒牙はありませんが、強力な「締めつけ」によって獲物を殺したのちに、丸呑みにします。
 「巻きつき」による攻撃が命中すると、相手は長い胴に巻きつかれたことになります(「絡みつき」発動、ダメージなし)。
 絡みつき状態のキング・パイソンは、次のターンの自身の手番に「締めつけ」によるダメージを自動的に犠牲者に与えます。また、一切のペナルティを受けることなしに、「締めつけ」ながら、その犠牲者に対してさらに「牙」による攻撃を行なうことが可能です(このとき7点を超えるダメージが出たとしても、すべて犠牲者に及びます。超過ダメージがパイソン自身に及ぶことはありません)。
 キング・パイソンは、犠牲者1人を「締めつけ」ながら、他の相手に「牙」ないし「巻きつき」による攻撃を行なうことができます。ただし、絡みつき状態のキング・パイソンはほとんど移動できないので、すでに締めつけている犠牲者以外を攻撃する場合には相手が2m以内にいなければなりませんし、ロール値には−2のペナルティを受けます。
 もし、犠牲者を2人「絡みつき」に捕らえた場合、キング・パイソンは犠牲者たちに対する「締めつけ」以外の能動的な行動が取れません。周りの者が絡みつき状態にあるキング・パイソンもしくは犠牲者のいずれかを攻撃する場合、1/3の確率で意図していない相手に命中します。また、7点を越えるダメージを与えた場合のダメージは、ランダムで命中した相手以外のいずれかに及びます。
 絡みつき状態のキング・パイソンは、1人に巻きついているならば−2、2人に巻きついているならば−4のペナルティを受動的な行動に受けます。

ジャイアント・リザード

サイズ:L
LV:4 知名度:10 IQ:1 移動力:10(12)
牙=攻撃:9 PS:1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
尻尾=攻撃:8 PS:2 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:7 楯受け:− 装甲:5 相手のC値:−/+1
WP抵抗:5 VT抵抗:12
HP:22/24/40

 尻尾をのぞいても2m、尻尾を含めればゆうに4mほどもあるオオトカゲです。全身を堅い表皮に覆われているため、ジャイアント・リザードに対する攻撃はC値が「−/+1」となります。リザードマンにのみ馴れることがあり、ときに彼らの乗用として使役されることもあります。
 ジャイアント・リザードが戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜4が出れば牙、5か6が出れば尻尾で攻撃します。

(虫・節足動物)

キラー・ビー

サイズ:2S
LV:2 知名度:11 IQ:1 移動力:13
針=攻撃:6 PS:−3 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:3
HP:1/2/4

 ネズミほどもある巨大な蜂です。非常に凶暴な性格で、木々の根に近い辺りに直径1m以上の巨大な巣を作り、数十匹で生息しています。数匹の小隊に分かれて食糧の調達に出ることもあります。
 尾の針には麻痺性の毒があります。キラー・ビーの攻撃で1点でもダメージを負った者は、ただちに難易度11でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すると、次のラウンドの最初にたちまち全身が麻痺してしまい、その場に倒れてしまいます。この毒の効果は、何らかの方法で解毒されるか、本人が(キラー・ビーの群れに食い散らかされて)死亡するまで持続します。

ジャイアント・アント

サイズ:S
LV:2 知名度:11 IQ:1 移動力:9
牙=攻撃:6 PS:1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:3
HP:6/9/15

 中型犬に匹敵する大きさの巨大アリです。普通の蟻とは違い、大群で生息することはなく、数匹から十数匹程度の群れを形成します。
 かなりの強度を誇る外皮と強靭な顎を持っており、もし群れに遭遇した場合には非常に危険です。縄張りを侵す存在に対しては非常に好戦的ですが、彼らのテリトリーから逃げ出してしまえば、あまり深追いはしてこないようです。

パルス・ビートル

サイズ:コイン程度
LV:2 知名度:14 IQ:1 移動力:8
体当たり=攻撃:1 PS:−11 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:3
HP:1/2/3

 鈍い金色の光沢をもつ、カナブンに似た虫です。外敵から身を守る際に、翅を打ち鳴らして魔力を帯びた衝撃波を放つことで知られています。また、その翅は、精神魔法の呪文を唱える際の触媒として用いられ、魔術師ギルドに持ち込めば1枚2GPで買い取ってもらえます。1匹のパルス・ビートルからは2枚の翅が採れます。
 パルス・ビートルの衝撃波は、この虫の半径10mにいる者にPS「2」C値「4/−」のダメージを与えます。このダメージに対しては装甲が半分(端数切捨て)しか効果がありません。衝撃波を受けた者が難易度15のWP抵抗に成功すれば、受けるダメージは半分(端数切捨て)で済み、クリティカルも起こりません。
 パルス・ビートルは衝撃波を1発放つと1点疲労し、ただちに衰弱状態となります。それでも危険が去っていないと見れば、次のラウンドには昏倒を覚悟のうえで、もう一発だけ衝撃波を放ちます。ちなみに、この2発目の衝撃波については、パルス・ビートルが衰弱しているのでWP抵抗の難易度が13になります。
 2発の衝撃波を放ってしまえば、パルス・ビートルはその瞬間に意識を失います。

ソイル・クロウラー

サイズ:L
LV:3 知名度:16 IQ:1 移動力:10(7)
牙=攻撃:8 PS:−2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−2/+1
WP抵抗:4 VT抵抗:10
HP:21/23/37

 体長が3m近い巨大な芋虫で、地中を這い回っては、虫や小動物、草木の根など土ごと口に入れるという無節操な食文化を誇ります。
 独特のブヨブヨした、しかしそれでいて妙に頑丈なその体表には無数のイボが付いており、そのイボの先端には汚液が吹き出る腺があります。ソイル・クロウラーは、ダメージを1点でも負うと、衝撃を受けた箇所の周囲にある腺から大量の汚液を撒き散らします。このとき、汚液を吐いた腺に接近していた者(大抵の場合において、それは攻撃者でしょう)は、汚液を浴びてしまいます。
 汚液は人糞に似た(しかしそれをはるかに凌駕する)強烈な悪臭を放つこげ茶色の粘液で、半径5m以内にいる者にも悪影響を与える可能性があります。汚液を浴びた者を含めソイル・クロウラー半径5m以内にいる者は、WP抵抗を試みてください。難易度は「ソイル・クロウラーが受けたダメージ+12」です。

〔ソイル・クロウラーの汚液による影響〕
ラウンド経過半径5m以内の者汚液を直接浴びた者
目標ロールに成功した悪臭以外の影響なし。悪臭によってめまいがする。
次のラウンドは
あらゆる判定ロールに−1。
難易度に1足りない悪臭によってめまいがする。
次のラウンドは
あらゆる判定ロールに−1。
左記のめまいに同じ。
次の1ラウンドは
咳き込んで喋れない。
難易度に2足りない悪臭によってめまいがする。
次のラウンドは
あらゆる判定ロールに−2。
左記のめまいに加え、視界不良。
次の2ラウンドは
咳き込んで喋れない。
難易度に3足りない悪臭によってめまいがする。
次のラウンドは
あらゆる判定ロールに−3。
左記のめまいに加え、視界不良。
次の3ラウンドは
咳き込んで喋れない。
難易度に4以上足りない悪臭によってめまいがする。
次のラウンドは
あらゆる判定ロールに−4。
左記のめまいに加え、視界不良。
次の4ラウンドは
咳き込んで喋れない。

 咳き込んだラウンドは、そのラウンドの終わりに1点疲労します。また、咳き込みが続くラウンド数は汚液を浴び続けていれば累積していきます。
 視界不良に陥った者は、その汚液を完全に拭い去る(マントなどの布か十分な量の水などがあれば、2ラウンドで拭い去れます)までの間、視力が必要な作業に関するあらゆる判定ロールがさらに−1されます。
 汚液を直接浴びた者が楯を装備していれば、めまい以外の悪影響についてはロール値に+2したうえで処理してください。例えば、楯を装備した状態で汚液を浴び、WP抵抗の結果が難易度に5足りなかった場合、めまいによる「あらゆる判定ロールに−4」はそのままですが、「視界不良+4ラウンドの咳き込み」については、難易度に3足りなかったという扱いに軽減されるのです。

ジャイアント・スパイダー

サイズ:L
LV:4 知名度:10 IQ:1 移動力:11
脚=攻撃:8 PS:1 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:6 PS:2 C値:3/11 武器受け:不可 射程:−
糸=攻撃:8 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:10m
回避:6 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:9
HP:18/20/32

 馬ほどの大きさがある、巨大蜘蛛です。
 ジャイアント・スパイダーと遭遇した際には、糸による攻撃に注意が必要です。この非常に粘度が高い蜘蛛の糸は、直接的なダメージを与える代わりに、攻撃が命中したときのロール値に応じて様々な効果を及ぼします(避けてしまえば何の被害もありません)。

〔ジャイアント・スパイダーの糸による影響〕
ロール値影響
11以下糸は薄く身体にまとわりつく。
移動力が−1。
あらゆる肉体的行動に−2のペナルティ。
12〜糸は逆腕と上半身を固定してしまう。
逆腕を使った一切の行動ができず、移動力が−2。
あらゆる肉体的行動に−2のペナルティ。
14〜糸は利き腕と上半身を固定してしまう。
利き腕を使った行動の一切ができず、移動力が−2。
あらゆる肉体的行動に−2のペナルティ。
16〜糸は両腕と上半身を固定してしまう。
腕を使った行動の一切ができず、移動力が−4。
あらゆる肉体的行動に−4のペナルティ。
18〜糸は下半身と地面を固定してしまう。
一切の移動ができない。
あらゆる肉体的行動に−4のペナルティ。
20(自動的成功)糸は頭部を包んでしまう。
視界が奪われ、窒息状態に陥る。
(毎ラウンド最初に2点の疲労ダメージ)

 ジャイアント・スパイダーの糸から脱出するには、「総合LV+ST」もしくは「総合LV+DX」で難易度17の目標ロールを行ないます。成功すれば、そのラウンドの最後には糸から解放されます。失敗した場合には、次のラウンドに難易度を1下げて、ふたたび目標ロールを行なわねばなりません。糸からの脱出は何度でも試みることができ、失敗するたびに1ずつ難易度が下がっていきます。
 あるいは、たいまつなどの炎であぶれば、糸は即座に燃え上がり、そのラウンドの最後には燃え尽きます。ただし、糸に絡まれている者は「火勢3」の炎を身にまとうことになります。

メタル・リッカー

サイズ:M
LV:4 知名度:12 IQ:1 移動力:8(11)
唾液=攻撃:9 PS:−2 C値:−/10 武器受け:不可 射程:10m/20m
体当たり=攻撃:8 PS:0 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 装甲:6 相手のC値:−/+2
WP抵抗:5 VT抵抗:13
HP:23/25/43

 体長が2m近い巨大ダンゴ虫です。主に落ち葉や倒木などを好んで餌にしますが、ときに大型動物の遺骸なども食べる雑食性です。金属を見つけると殻の補強・維持のために特殊な唾液で溶かしながら食する性質があります。この生態から「鉄食み」とも呼ばれており、しばしば鉱物が豊富な土地での生息が報告されています。
 メタル・リッカーの唾液は、どういうわけか生体よりも金属類に対して強く作用するようです。皮膚などに受ければ焼けるような痛みとダメージを及ぼしますが、それに加えて、武器や楯によって受けた場合にはその武器や楯の金属部分が、回避に失敗した場合には着用している鎧の金属部分が溶けて劣化してしまいます(通常の攻撃効果とは別に、武器はPS−1。楯はPS−1および受け−1。鎧は装甲−1)。  この金属に対する浸食は魔法の武器や鎧であっても同様に効果を及ぼすため、冒険者泣かせのモンスターとしてよく知られています。目撃例は希少であるにもかかわらず、それなりに知名度があるのは、そのためでしょう。

(鳥・飛行する生き物)

コウモリ

サイズ:3S
LV:0 知名度:7 IQ:1 移動力:12(20※飛行)
歯=攻撃:3 PS:−8 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:1
HP:1/3/5

カラス

サイズ:2S
LV:0 知名度:6 IQ:1 移動力:11(20※飛行)
くちばし=攻撃:3 PS:−5 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:1
HP:3/7/9

フクロウ

サイズ:2S
LV:0 知名度:8 IQ:1 移動力:11(30※飛行)
爪=攻撃:3 PS:−6 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
くちばし=攻撃:2 PS:−5 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:1
HP:3/7/9

 フクロウが戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜4が出れば爪、5か6が出ればくちばしで攻撃します。

ワシ

サイズ:S
LV:1 知名度:8 IQ:1 移動力:11(40※飛行)
爪=攻撃:7 PS:−5 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
くちばし=攻撃:7 PS:−4 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:3
HP:6/10/14

 ワシが戦うときは、ラウンド最初の行動宣言時にD6を振って攻撃方法を決めます。1〜4が出れば爪、5か6が出ればくちばしで攻撃します。

(水中に棲息する生き物)

ヘキサパス(ドデカパスの幼体)

サイズ:M
LV:3 知名度:13 IQ:1 移動力:8(4※陸上)
触手(打撃)=攻撃:7 PS:1 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
触手(絡み)=攻撃:6 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:9
HP:20/22/34

 全長2メートルを越す(足を放射状に拡げたときの直径は4m近くにもなります)大型の蛸に似た生物ですが、触手の数は6本しかありません。河川・湖・池などの淡水に棲息するため、「淡水蛸」とも呼ばれます。都市の下水での目撃例もあります。正式名称は「ドデカパス(12本足)」で、「ヘキサパス(6本足)」はその幼体の俗称です。
 主に水中の魚類や小動物を好んで捕食しますが、空腹時には人や四足獣に襲いかかることもあります。水中に身を潜め、獲物が水辺に近づいたところを触手で絡め取り、水中へと引きずり込むのです。ヘキサパスは捕食の為に戦闘を行なうので、獲物を一体捕らえると次に空腹になるまで戻ってきません。
 「触手(絡み)」が命中すると、相手は触手に絡め取られます(「絡みつき」発動、ダメージなし)。絡みつき状態のヘキサパスは、すぐ近くに十分な水があるならば、犠牲者を水中に引きずり込むことができます。
 犠牲者は、3回連続で「絡みつき」の振りほどきに失敗すると、そのラウンドの最後には完全に水没し、脱出不可能な状態になります(やがて溺死し、ヘキサパスの胃袋に納まることでしょう)。
 上記データは、ヘキサパスが水に触れているときの数値です。ヘキサパスは水中ペナルティを受ける事は一切ありませんが、全身が完全に陸に上がっている状態では移動力が1/2(端数切捨て)になり、あらゆる肉体的な行動に−2のペナルティを受けます。

ドデカパス

サイズ:2L以上
LV:6 知名度:13 IQ:1 移動力:8(4※陸上)
触手(打撃)=攻撃:9 PS:6 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
触手(絡み)=攻撃:8 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:7 VT抵抗:17
HP:35/37/59

 全長4メートル以上(足を放射状に拡げたときの直径は7m前後にもなります)の蛸に似た生物ですが、触手の数は12本もあります。これは、幼体(ヘキサパス)の頃は6本だった触手が、おのおの割けるように2本に分裂するからだと考えられています。小さなボートくらいなら簡単に沈めてしまう、非常に危険な生物です。
 ドデカパスの詳細は、数値データ以外はすべて「ヘキサパス」の項を参照してください。
 ただし、ドデカパスは12本の触手を6本ずつのグループとして使い分けることができるので、「触手(打撃)」を2回、「触手(絡み)」を2回、あるいは、「触手(打撃)」と「触手(絡み)」を1回ずつ試みることができる点に注意してください(誰かに絡みついた状態で、残り6本の触手で「触手(打撃)」または「触手(絡み)」を行なうことも可能)。ただし、犠牲者を水中に引きずりこむ(すなわち徐々に水没していく)つもりならば、当然ながら残り6本の触手は「追ってくる相手」しか目標にできません。
 1ラウンドのうちに行なう2回の攻撃は、必ず「別々の目標」に対して行ないます。同じ目標に対して、太くて長い触手を12本も殺到させることは物理的に不可能です。

植物系モンスター

 植物タイプのモンスターは、【知識/モンスター】【知識/植物】のいずれかのスキルLVをベースに、識別判定することができます。

ラバー・ロバー

サイズ:S
LV:1 知名度:15 IQ:0 移動力:9(0※移動しない)
触手=攻撃:5 PS:−4 C値:3/11 武器受け:不可 射程:−
回避:3 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:2 VT抵抗:6
HP:7/9/19

 じっとしていると深緑色のツル草にしかみえませんが、ぐにぐにとゴムのようにしなやかに伸び縮みする触手を操る謎の植物です。この伸縮性の触手は、最長で5mにも伸張します。
 ラバーロバーの戦闘能力は極めて小さく、仮に敵に回したとしてもさほど恐ろしいモンスターではありません(かなり不気味ではあるでしょうが)。本当の脅威となるのは、ラバーロバーの珍妙な「癖」です。ラバーロバーは、冷たいものや光るものを盗む(する)性質を持っています。特に、魔力を帯びた品を好んで奪うと言われています。夜営中や休憩中、もしも近くにラバーロバーがいたら、武器や硬貨、宝石や薬品などが狙われる可能性があります。ラバーロバーの「すりスキルLV」は6です。ラバーロバーの触手が持ち上げることができる重さは、2kgまでです。触手を巧みに使って穴を掘り、奪った品物を地面の下に隠します。ラバーロバーを見つけたら、その周辺を掘り返してみると良いかもしれません(GMは、この行為によってあまり価値のある発見をさせるべきではありません)。なぜラバーロバーがこのような性質を持つのかは、解明されていません。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 火に弱く、炎のダメージは2倍になります(例:ファイア・ウエポンであれば追加ダメージが+4に増加します)。

アトロウシャス・モウルド

サイズ:M
LV:2 知名度:16 IQ:0 移動力:1(0※移動しない)
WP抵抗:1 VT抵抗:7
HP:1/−/−

 このカビが、能動的に攻撃してくることはありません。また、その場を動かないので一切の防御行動をとることもありませんが、このカビに対しては炎のダメージ以外は効果がありません(2平方メートルで油1本必要)。
 もしこのカビに不用意に触れると(攻撃も含む)、半径3mの範囲で危険な胞子をまき散らします。この胞子を吸い込んだ者は、激しく咳き込んでしまい、あらゆる行動に−4のペナルティを受けます。当然、言葉を必要とする行動は一切不可能です。この激しい呼吸障害は5ラウンド(約30秒)ほど続き、その間は毎ラウンド1点ずつ疲労してしまいます。
 このアトロウシャス・モウルドの恐ろしさは、これだけではありません。この胞子を吸い込んだ者は、呼吸障害が静まったラウンドの最後に難易度16のVT抵抗を行ない、これに失敗すると「モウルディ・アズマ」に罹患してしまいます(「モウルディ・アズマ」については病気を参照)。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません(もとより幻覚などを仕掛ける必要があるとは思えませんが)。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。

エント

サイズ:2L以上
LV:6 知名度:15 IQ:4 移動力:7(14)
枝=攻撃:9 PS:9 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
根=攻撃:8 PS:7 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:5 相手のC値:−1/−
WP抵抗:13 VT抵抗:18
HP:40/54/78

言語:エルフ語、精霊語

 樹齢150年を越えるオーク(樫類)の巨木が意志を持った草木の王です。何事もゆっくり行うため、その時間感覚はエルフにしか理解できないでしょう。基本的には周辺の生命体に対して無関心であり、温和(鈍感?)な種族ですが、無闇に森を焼いたり汚すなどの行為を行なう者には、激怒して容赦のない攻撃を仕掛けてくると言われています。
 エントが戦うときは、地下に隠していた根で攻撃することがあります。攻撃手段が枝なのか根なのかは、攻撃の直前にランダムに決めます。つまり、行動宣言の際には単に「○○を攻撃しようとしている」ということしか分かりません。根による攻撃にさらされた者は、まず難易度15で【第六感】の目標ロールを行なわねばならず、これに成功すれば−2、失敗すれば−4のペナルティを防御行動のロール値に受けてしまいます。
 エントは口を持たないのですが、テレパシーによって思念を伝えます(他者の思念を読むことはできません)。人間のような感覚器官は持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。
 火に弱く、炎のダメージは2倍になります(例:ファイア・ウエポンであれば追加ダメージが+4に増加します)。

(マングラカル)

 神話の時代、ある強力な悪魔がダルク神の陣営に与しました。植物の性質を帯びた「マングラカル」という名のこの悪魔は、その驚異的な「能力」によって南方の島を壊滅状態に追い込んだと言われています。ダルク陣営は、秘密裏にマングラカルの種子を増やし、光の神々との戦いに投入する計画を立てていたそうです。
 冒険者たちの脅威となる「マングラカル」は、学者の間では「マングラカル・マスター」と呼ばれており、悪魔マングラカルとは明確に区別されています。しかし、一般には「マングラカル」とだけ言えば、この「マングラカル・マスター」のことを指します。
 マングラカル・マスターは、悪魔マングラカルの眷属であるとも、悪魔マングラカルを模して太古の魔術師たちが作り出したモンスターであるとも言われています(真偽のほどは定かではありません)。

マングラカル・マスター

サイズ:2L以上
LV:6 知名度:21 IQ:4 移動力:6
枝=攻撃:10 PS:6 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
根=攻撃:9 PS:8 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
足払い=攻撃:8 PS:0 C値:3/− 武器受け:不可 射程:−
蔓草=攻撃:9 PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:8(1ラウンドに2回まで可能) 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:12 VT抵抗:17
HP:37/49/71

言語:ダルク語、精霊語、共通語

 マングラカル・マスターは、熱帯性植物を思わせる枝・蔓・根が複雑に絡み合ってできた一本の巨木のような姿をしています。その幹の辺りには樹皮や枝葉・蔓草などでかたどられた顔のようなものがあります。「顔」は年齢・性別・美醜なども様々ですが、どんな顔容であろうとその眼球に瞳はなく、紅玉にも似た鈍い邪悪な光を帯びているという点は共通しています。
 熱帯ジャングルでの目撃例がほとんどですが、極寒地をのぞけばどんな風土の土地でも順応します。根のような器官を巧みに動かしてゆっくりと移動できますが、光を嫌う傾向があるため、湿気の多い洞窟の奥底などでじっとしていることが多いようです。存在自体が希少で、しかも人目に触れにくい場所に棲息するという性質上、マングラカル・マスターの存在自体があまりよく知られていません。
 マングラカル・マスターは、実に多様な攻撃手段を持ちます。その「枝」は刃のごとき切れ味を誇り、その「根」は戦鎚のごとき衝撃をもたらします。「足払い」で相手を転倒させたり、自在に動き回る「蔓草」によって相手を絡め取ることもできます。
 「足払い」を受けてしまった者がLサイズ以下だった場合は、「総合LV+DX」をベースに攻撃が命中したときのロール値を難易度にした目標ロールを行なってください。これに失敗すると、ただちに転倒してしまいます。
 Lサイズ以下の者が相手の場合には、「蔓草」で攻撃することもあります。この攻撃が命中すると、相手は強靭な蔓草に絡め取られます(「絡みつき」発動、ダメージなし)。蔓に絡みつかれた犠牲者に対するマングラカルの攻撃は、必ず命中します(7点を超えるダメージでも、すべて犠牲者へと及びます)。なおかつ、マングラカル・マスターの攻撃が終わった瞬間に(たとえ実際のダメージはゼロで済んだとしても)、犠牲者は転倒してしまいます(この転倒によって、「絡みつき」状態からは解放されます)。
 マングラカル・マスターは、攻撃目標の数に応じて、1ラウンドに行なう攻撃の回数を任意で増やすことができます(同一の目標に対する攻撃は1ラウンドに1回まで)。ただし、目標をひとつ増やすごとに、そのラウンドのすべての攻撃のロール値が1ずつ低下します(例えば、攻撃目標を2体増やして、1ラウンドに3体の相手に攻撃しようとするなら、その3体それぞれに対する攻撃のロール値が−2されるわけです)。また、短いながらも非常に硬い2本の根を持っており、これらを用いて1ラウンドに2回まで「楯受け」ができます。
 マングラカル・マスターに対しては、炎によるダメージが2倍になります。

マングラカル・サーバント

サイズ:S〜2L以上
LV:1〜4 知名度:22 IQ:0 移動力:6
枝=攻撃:3+LV PS:LV−1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
蔓草=攻撃:2+LV PS:− C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:2+LV 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:LV×1 VT抵抗:LV×3
HP:LV×10/LV×20/−

 マングラカル・マスターは、その根の一部を地中で100m以上も伸ばすことができます。そうやって伸ばした根で、周辺一帯に植生している樹木の根を傷つけ、そこから「特殊な樹液」を注ぎ込みます。この侵食的行為によって、その植物は「マングラカル・サーバント」と呼ばれるモンスターと化し、マングラカル・マスターの忠実な下僕となります(すでに何らかの魔法的な力を持つ植物や、植物型モンスターなどは支配できません)。
 マングラカル・サーバントは、平常時には普通の植物としての体裁を装いつつ、いざ手(?)が届く範囲に獲物が入ってくると襲い掛かり、捕獲しようとします。群生する植物が一塊となって活動しており、その群生の規模によってサイズがS・M・L・2Lの四段階に分かれます。このサイズの違いは、モンスターLVの違い(1〜4)でもあります。
 「枝」であろうと「蔓草」であろうと、マングラカル・サーバントは毎ラウンドにモンスターLV×1回まで攻撃に用いることができます。例えば、3LVのマングラカル・サーバントならば1ラウンドに「枝」「枝」「枝」、「蔓草」「蔓草」「蔓草」、「枝」「蔓草」「枝」などの攻撃が可能です(組み合わせはGMが任意で決定)。
 自身のサイズ以下の者が相手の場合には、隙あらば「蔓草」で捕獲しようと試みます。この攻撃が命中すると、相手は強靭な蔓草に絡め取られます(「絡みつき」発動、ダメージなし)。絡みついたマングラカル・サーバントは、次のラウンド以降、自身の攻撃回数を1回消費することで絡みつかせる「蔓草」の量を増やし、脱出の難易度を+1することができます(1ラウンドに+1まで。攻撃回数を2回消費して、難易度を一気に+2することはできません)。自身のSTと同じラウンド(最初に絡みつかれたラウンドを含む)が経過しても脱出できなかった場合、犠牲者は一切の身動きを封じられ、もはや単独での脱出は不可能となります。
 マングラカル・サーバントは群生植物群として扱うためHPが高めで、戦闘になってしまうと(特に大規模なマングラカル・サーバントとの戦闘は)大変な消耗戦となります。マングラカル・サーバントが炎によるダメージを受けたとき、あるいは一撃で10点以上のダメージを受けたときには、その瞬間から次のラウンドが終了するまで一切の活動がストップする性質があるので、その間に逃亡を図るべきかもしれません。
 マングラカル・サーバントに対しては、炎によるダメージが2倍になります。

マングラカル・ソルジャー

サイズ:元のサイズに準じる
LV:特殊 知名度:23 IQ:特殊 移動力:特殊
攻撃および防御:特殊
WP抵抗およびVT抵抗:特殊
HP:特殊

 マングラカル・サーバントによって集められた犠牲者は、滋養供給元として皮膚や粘膜にマングラカル・マスターの根を突き立てられ、体液を吸い上げられます(この状態が6時間続くと、犠牲者はそのまま死亡します)。そして、さらに18時間かけてマングラカル・マスターに体液を吸い尽くされた後、脳の奥深くに特殊な種子を埋め込まれます。種子を植え付けられた死体は、48時間後には体を完全に支配され、「マングラカル・ソルジャー」と化します。
 マングラカル・ソルジャーはサーバントよりも細やかな作業が可能で、互いに連携しあいながらマングラカル・マスターの命令を遂行します。明らかに虚ろな目と不自然な動き、そして体の随所から生えている蔓草や枝葉(眼窩や耳孔、臍や爪などから出る事が多いようです)が、彼らが「普通の人」ではないことを示しています。
 犠牲者の死体はある種の苗床のような役割を果たしているだけで、アンデッドとは根本的に異なります。血管内を巡る樹液が血液と同じような働きを果たすため、腐乱することもありません。サーバントが集めてきた犠牲者が転がされている場所は「屍塚」と呼ばれます。屍塚が見つかるようなら、付近にマングラカル・マスターが潜んでいる危険を考慮したほうが良いでしょう。
 マングラカル・ソルジャーのデータは、苗床となった者のデータに以下の修正を加えたものとして処理してください。
・モンスターLV:総合LVと同値
・習得スキル:生前に宿主が獲得していたDX系スキルすべて(IQ系スキルは失われます)
・IQ:1(固定)
・DX:±0
・ST:+1
・WP:1(固定)
・VT:+1
 マングラカル・ソルジャーに対しては、炎によるダメージが2倍になります。

アンデッド

 アンデッドタイプのモンスターは、【知識/モンスター】【信仰】のいずれかのスキルLVをベースに、識別判定することができます。

ゾンビ

サイズ:M
LV:1 知名度:9 IQ:0 移動力:7
素手=攻撃:4 PS:0 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
歯=攻撃:4 PS:−1 C値:4/12 武器受け:不可 射程:−
回避:2 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:3
HP:16/20/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 ゾンビは禍々しい魔力によって永遠の眠りを妨げられた、哀れな腐乱死体です。ゾンビに襲われた者は、「生きていた頃は自分と同じだったモノ」に対する恐怖を覚えずにはいられません。ゾンビと対峙するはめになった者は、ただちに難易度14でWP抵抗を行なってください。これに失敗すると冷静さを失い、以後5ラウンドの間はあらゆるロール値に−2のペナルティを受けてしまいます(このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば正気を保っていられます)。
 ゾンビが戦うときは、まず素手によって掴みかかることから始めます。この攻撃が命中したら、実際に負傷したか否かにかかわらず、ゾンビにしがみつかれてしまいます(「絡みつき」発動)。以後、ゾンビは「相手に噛みつく」以外のあらゆる行動のロール値に−4のペナルティを受けます。
 「振りほどき」が成功するまで、ゾンビは歯で相手に噛みつこうとします。この攻撃に対して、犠牲者は回避以外の防御行動がとれません。また、「絡みつき」により回避のためのロール値が−4されてしまうことにも注意してください(対するゾンビは、この噛みつき攻撃においてはペナルティを受けずに済みます!)。
 人間のような感覚器官は実質的には機能しておらず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 ゾンビは大抵ボロ布をまとっているだけのことが多いのですが、生前に着けていたレザーアーマーなどを身に着けていることも少なくありません。上記データは、レザーアーマーを身に着けたゾンビのもので、非武装のゾンビは「移動力:8」「装甲:0」として扱います。

スケルトン

サイズ:M
LV:1 知名度:9 IQ:0 移動力:8
ロングソード=攻撃:5 PS:3 C値:2/11 武器受け:6 射程:−
素手=攻撃:6 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:6 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:1 VT抵抗:3
HP:14/18/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 スケルトンは、邪悪な魔力によって動かされている人骨です。死体だったものが動くという点ではアンデッドなのですが、魔法によって動かされているという点ではゴーレム的な色合いが強いといえるでしょう。
 人間のような感覚器官は実質的には機能しておらず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 スケルトンの一般的な武装は、大抵がロングソードとミディアムシールド、レザーアーマーです。非武装のスケルトンは、「移動力:9」「装甲:0」として扱います。

グール

サイズ:M
LV:3 知名度:12 IQ:1 移動力:9
爪=攻撃:7 PS:−1 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:7
HP:16/20/28

言語:ダルク語

 グールは、低級のアンデッドにしては珍しく、自分の意思を持っています。みすぼらしくやせ細った人間のような外見で、全裸かボロ布をまとっただけの姿で戦場跡や墓地、地下迷宮などを徘徊しています。髪はまばらにしか生えておらず、目は血走り、肌には生気がなく蒼白で、青黒い静脈が皮膚の下に透けて見えます。
 彼らはいつも空腹で、屍肉を漁っては貪り喰らう忌むべき者たちです。しかし、それは屍肉が漁りやすいからにすぎず、本当は、もし叶うものならば生者の新鮮な肉を生きたまま喰らいたいと考えています。
 グールの攻撃で実際に負傷を負った者は、ただちに、難易度11でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すれば、次のラウンドから全身が麻痺してしまいます。麻痺の持続時間は、(難易度−ロール値)×30分です。この麻痺はグールのツメから分泌される毒によるものですから、「キュア・ポイズン」で治すことができます。
 グールには、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)などは効果がありません。

マミー

サイズ:M
LV:3 知名度:13 IQ:0 移動力:8
素手=攻撃:6 PS:0 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
歯=攻撃:6 PS:−1 C値:4/12 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:3 VT抵抗:6
HP:17/23/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 干からびた身体をぼろぼろに汚れた包帯で覆った姿の、不気味なアンデッドです。特殊な人物の墓所や財宝を守る番人として、普段はひっそりと横たわっています。もしも守護すべきものの安寧が妨げられるようなことがあれば、マミーは侵入者を撃退すべく活動を開始します。
 このアンデッドには、ある呪いがかけられています。どういう形であれマミーに負傷ダメージを与えた者は、与えた負傷ダメージの半分に相当するだけの疲労(端数切捨て)が自らの身体にふりかかってきます。
 マミーが戦うときは、まず素手によって掴みかかることから始めます。この攻撃が命中したら、実際に負傷したか否かにかかわらず、マミーにしがみつかれてしまいます(「絡みつき」発動)。以後、マミーは「相手に噛みつく」以外のあらゆる行動のロール値に−4のペナルティを受けます。
 「振りほどき」が成功するまで、マミーは歯で相手に噛みつこうとします。この攻撃に対して、犠牲者は回避以外の防御行動がとれません。また、「絡みつき」により回避のためのロール値が−4されてしまうことにも注意してください(対するマミーは、この噛みつき攻撃においてはペナルティを受けずに済みます!)。
 マミーの噛みつき(歯)による攻撃で実際に負傷を負った者は、ただちに、難易度12でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すれば、その瞬間からその者は奇怪な熱病「マミーズ・フィーバー」に侵されます(「マミーズ・フィーバー」については病気を参照)。
 人間のような感覚器官は実質的には機能しておらず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 火に弱く、炎のダメージは2倍になります(例:ファイア・ウエポンであれば追加ダメージが+4に増加します)。

ゴースト

サイズ:M
LV:4 知名度:11 IQ:生前の知性を残している 移動力:10※飛行
亡霊の手=攻撃:7 PS:−2 C値:4/− 武器受け:不可 射程:5/−
憑依=攻撃:6
回避:8 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:10 VT抵抗:8
HP:12/32/−

言語:生前の修得言語

 この世に何らかの未練があるために、この世に留まり漂う霊たちです。生前の能力は、記憶(知識)以外、すべて失われます。ダメージを与えて死滅させなくても、未練を断ち切ることによって、消滅することがあります。ゴーストは話すように口を動かしますが、その言葉は実際に耳で聴くのではなく、ゴーストが任意で選んだ者の脳内にテレパシーのように響きます。
 太陽の光に弱く、陽の光を浴びている間は、すべてのロール値に−2のペナルティを受けます。超越的な感覚で状況を把握しているらしく、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。
 霊体なので、物体を素通りする事ができます。亡霊の手は、一切の装甲を無視して疲労ダメージを与えます(ダメージを受けたものは、強烈な悪寒と激しい疲労感を感じます)。また、ゴーストに対する物理的な攻撃は、銀の武器ないし魔力を帯びた武器でしかダメージを与えられません。
 ゴーストの憑依攻撃が命中した場合、ただちに難易度14でWP抵抗を成功させないと、ゴーストが体内に潜り込んでしまいます(このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば憑依を免れます)。被憑依状態にある者は、ゴーストによって支配され、意図しない行動をすることになります(その間の意識はありません)。どのような行動を取らせるかは、ゴースト(≒GM)の任意です。つまり、被憑依者の身体のコントロールを一旦中断することも、いつでも好きなときに被憑依者の身体を再び操ることも可能です。被憑依者の能力値およびすべてのスキルが、ゴーストの意のままに活用できるのです。しかも、憑依中のゴーストは、陽光によるペナルティを受けずに行動できます。
 憑依状態のゴーストに、直接ダメージを与えることはできません。ゴーストを憑依状態から追い出すには、難易度17の「リムーブ・カース」に成功するか、被憑依者が死ぬか、ゴーストの未練が断ち切られるのを待つしかありません。

ワイト

サイズ:M
LV:4 知名度:13 IQ:1 移動力:6
ロングソード=攻撃:7 PS:3 C値:2/11 武器受け:8 射程:−
素手=攻撃:5 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:8 相手のC値:−/+1
WP抵抗:6 VT抵抗:9
HP:17/31/−

言語:ダルク語

 邪悪な魂が死体に取り憑いたアンデッドで、骨張った姿全体が禍々しい印象を与える淡い暗緑色の光を放っています。墓場などを徘徊しては、呪わしき永遠の苦悶を分かち合う相手を探します。生ある者に同じ苦しみを与えたいという衝動だけが、ワイトの活動指針のすべてです。ワイトに殺された者は、24時間後にワイトとして転生します(このとき【信仰】スキルを持つ者は、難易度15で【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば安らかな死を与えられます)。
 ワイトの攻撃によって実際にダメージを受けた場合、そのダメージの半分(端数切捨て)だけワイトの負傷が回復してしまいます。
 人間のような感覚器官は実質的には機能しておらず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 太陽の光に弱く、陽光を浴びている間は毎ラウンドの最後に4点ずつ負傷ダメージを受けます。また、その間のすべてのロール値に−2のペナルティを受けます。
 ワイトの一般的な武装は、大抵がロングソードとプレートアーマーです。非武装時は、「移動力:10」「装甲:0」となります。

(ゾンビ・ウォリアー)

 邪悪な魔術師の手によって、生前のスキルを保持した状態でゾンビ化させられたアンデッドです。保有スキルを最大限活かすために、なるべく損傷が少ない死体を用います。人間の子ども程度の知能は持っているので、よほど複雑な命令でない限りは、忠実に命令をこなします。

 総合LVに1を加えたものが、誕生するゾンビ・ウォリアーのLVとなります。能力値については、生前の能力値によって異なります。IQが−2、DXとVTが−1、STが+2されます。WPは0になります。ゾンビ・ウォリアーのWP抵抗およびVT抵抗は、「能力値+LV+7」です。HPは「ST×2+VT」を衰弱ライン、「衰弱ライン+VT×2」を昏倒ラインとしてください。
 スキルは、生前のスキルを全て同じTPで保有しています。ただし、【聖導】【信仰】【召喚魔法】【精神魔法】は失われます。ゾンビとなった後は魔法が使えないこともあり、大抵は護衛の戦士としての用途に用いられることが多いため、「ゾンビ・ウォリアー」と名づけられています。ゾンビ・ウォリアーを造ろうとする術者も、そもそも戦士の死体を選んでゾンビ化することが多いようです。
 武装は生前のスキルに合わせた武装が一般的ですが、術者の任意でより目的に適した武装を与えることもあるでしょう。

 ゾンビ・ウォリアーに襲われた者は、「生きていた頃は自分と同じだったモノ」に対する恐怖を覚えずにはいられません。ゾンビ・ウォリアーと対峙するはめになった者は、ただちに難易度13でWP抵抗を行なってください。これに失敗すると冷静さを失い、以後5ラウンドの間はあらゆるロール値に−2のペナルティを受けてしまいます(このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば正気を保っていられます)。
 人間のような感覚器官は実質的には機能しておらず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。

 以下に即席で利用できるゾンビ・ウォリアーのデータを例示しておきます(生前の能力値はすべて5、武装はチェインメイルとロングソード、ミディアムシールドを想定しています)。

3LVゾンビ・ウォリアー(2LV戦士が素材)

サイズ:M
LV:3 知名度:16 IQ:3 移動力:6
ロングソード=攻撃:6  PS:4 C値:2/11 武器受け:7 射程:−
回避:5 楯受け:7 装甲:8 相手のC値:−/+1
WP抵抗:3 VT抵抗:7
HP:18/26/−

言語:生前の修得言語、ルーン(命令を理解する程度)

5LVゾンビ・ウォリアー(4LV戦士が素材)

サイズ:M
LV:5 知名度:16 IQ:3 移動力:6
ロングソード=攻撃:8  PS:4 C値:2/11 武器受け:9 射程:−
回避:7 楯受け:9 装甲:8 相手のC値:−/+1
WP抵抗:5 VT抵抗:9
HP:18/26/−

言語:生前の修得言語、ルーン(命令を理解する程度)

(ヴァンパイア)

 生き血をすする吸血鬼です。闇の眷属がゆえに陽光を恐れますが、逆に暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。そして、呪わしき宿命と引き換えに、その肉体は決して老いることがありません。
 彼らは厳密に言えば死者ではなく、生命活動(成長≒老化)の停止という仮死的な状態にある存在です。そのため、ヴァンパイアをアンデッドに分類することについては、識者のあいだでも異論が少なくありません。しかし、聖なるものを恐れる生きていない存在という意味では、ヴァンパイアをアンデッドと見なしてもさほど不自然ではないでしょう。
 ヴァンパイアは、定期的に血を吸わずにはいられません。吸血への渇望に襲われているにもかかわらずそれを我慢している間は、ロール値がすべて−1されます。ダメージ1点分の吸血で、その後2時間の渇望を抑えることができます。吸血は48時間分(ダメージ24点相当)まで吸い溜めができます。それ以上の吸血はダメージを与える目的では有効ですが、それ以外の意味は持ちません。
 日中は、棺の中で安静にしているか、屋内で陽光を避けて過ごしていることがほとんどです。棺の中では、吸血への渇望に突き動かされることなく何年でも過ごすことができ、五感のすべてが正常に働いています(眠っているわけではありません)。ただし、その間も吸血のストックは消費しているので、大抵において、棺から出ると同時に吸血への渇望に襲われることになるでしょう。

吸血
 吸血は、相手に掴みかかることから始まります(両手が空いていなければなりません)。
 ヴァンパイアの素手の攻撃が命中したら、実際に負傷したか否かにかかわらず、ヴァンパイアにしがみつかれてしまいます(「絡みつき」発動)。以後、ヴァンパイアは「相手に噛みつく」以外のあらゆる行動のロール値に−4のペナルティを受けます。
 「振りほどき」が成功するまで、ヴァンパイアは相手に牙を立てようと試みます。この攻撃に対して、犠牲者は回避以外の防御行動がとれません。また、「絡みつき」により回避のロール値が−4される点にも注意してください(対するヴァンパイアは、この噛みつき攻撃においてはペナルティを受けずに済みます!)。
 ヴァンパイアの牙による攻撃が命中したら、「振りほどき」が成立するかヴァンパイア自身が満足するまで血を吸い続けます(以後毎ラウンド自動的にダメージを算出します)。
牙の魔力
 ヴァンパイアが犠牲者を同族(ヴァンパイア・スポーンもしくはヴァンパイア・スレイブ)に変えてしまう意図をもって吸血した場合は、そのヴァンパイアの牙によって合計10点のダメージを受けた瞬間に犠牲者はヴァンパイアと化し、言語を除いて生前に習得したあらゆるスキルや能力値を失い、ヴァンパイアとしてのデータを持つことになります。ただし、このとき【信仰】スキルを持つ者は、「ヴァンパイアのLV+13」を難易度として【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すればヴァンパイアにならずに済みます。
 ヴァンパイア・スレイブもしくはヴァンパイア・スポーンとなった者は、生前の記憶はぼんやりと残りますが、自らの意思や人格は完全に失います。マスターの命令を忠実に守ろうとし、そのためには家族として記憶している者にでも襲い掛かるでしょう。
 ヴァンパイア・ロードは、犠牲者を「ヴァンパイア・スポーン」「ヴァンパイア・スレイブ」のいずれかにしてしまうことができます。ヴァンパイア・スポーンとヴァンパイア・スレイブは、犠牲者を「ヴァンパイア・スレイブ」にしてしまうことができます。もちろん、ヴァンパイアたちが同族を必要としていないなら、血を吸い尽くして殺そうとしてもかまいません。
 ヴァンパイアになった瞬間に、生者としての生命力は失われます。ヴァンパイアを生者に戻すには、マスター(祖)のヴァンパイアを死滅させるしかありません。ヴァンパイアだった頃の記憶は、首尾よく生者に戻った後も失われることはありません。そのため、もしヴァンパイアだった期間に一度でも吸血行為に及んでいれば、生き血がスープのようにノドを滑り落ちていくときの生々しい記憶が精神を苛むため、WPを1点失います。
マスター
 「マスターのヴァンパイア」とは、原則的にはそのヴァンパイアをヴァンパイアにした張本人です。ただし、ヴァンパイア・スレイブはマスターになれません。もし仮にヴァンパイア・スレイブAによる吸血でヴァンパイア・スレイブBがつくられた場合、ヴァンパイア・スレイブAのマスターがヴァンパイア・スレイブBにとってもマスターとなります。
 マスターは、ヴァンパイア・スポーンを1体従えるごとに常に2点疲労した状態になります。この疲労が負担だと感じるならば、マスターは強く念じるだけで、いつでも好きなときにヴァンパイア・スポーンを塵と化して死滅させることができます。ヴァンパイア・スレイブを何体従えようとも疲労はしませんが、同じくマスターが望めば、いつでも好きなときに死滅させることができます。
 ヴァンパイアは、マスターに対して絶対的な服従を示します。それは、同性であれば尊敬と崇拝と畏怖が入り混じったものであり、異性であればさらに恋情まで伴うといわれています。
邪眼の魔力
 ヴァンパイア・ロードとヴァンパイア・スポーンは、邪眼によって「血の下僕」をつくることがあります。ヴァンパイアと同様、血の下僕にとっても、自らを血の下僕に変えたヴァンパイアがマスターとなります。そして、ヴァンパイアと同じように、マスターに対しては絶対的な服従を示します。大抵はマスターが好む容姿の者や任務に適した者が選ばれて血の下僕となりますが、「敵対者を服従させる」という悪趣味な目的のために血の下僕をつくることもあるようです。
 邪眼によって見据えられた者は、「ヴァンパイアのLV+13」を難易度としてWP抵抗を行なわなければなりません。これに失敗すると、その瞬間から血の下僕となってしまいます。ただし、このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば正気を保っていられます。
 血の下僕には特殊な能力は一切ありません。もともとのスキルや能力値はそのまま保有しており(ただし【聖導】と【信仰】は封印されます)、不老不死でもなければ吸血することもありませんし、もちろんアンデッドでもありません。聖なる存在や陽光を畏れず活動できる下僕は、ヴァンパイアにとっては非常に使い勝手の良い傀儡といえます。また、血の下僕の生き血はヴァンパイアの「非常食」としても利用できます(血の下僕は、求められれば悦びながら牙を突き立ててもらうことでしょう)。
 血の下僕を正気に戻すには、「リムーブ・カース」に成功しなければなりません。難易度は「ヴァンパイアのLV+13」です。リムーブ・カースに一度失敗してしまうと、【聖導】のスキルLVが上昇するまでは、その術者が同じ相手に対して「リムーブ・カース」を唱えても無駄に終わります。
 あるいは、ヴァンパイアがそうであるように、マスターが死滅した場合にも正気を取り戻します。いずれにせよ、正気に戻ったときには、ヴァンパイアが生者に戻った場合とは異なり、血の下僕だった頃の記憶はすべて抜け落ちています。
ヴァンパイア・ロードについて
 邪神ル・クラードを信仰する邪神官は、邪悪な儀式によってヴァンパイア・ロードと化すことがあります。彼らが自らを生ける亡者と化してまで目指すのは、狂気と鮮血で彩られた永遠の生命です。
 ヴァンパイア・ロードは、記憶や人格を失うことはありません。能力値やスキルもそのまま残りますが、人外の怪力が得られるためSTは+2されます。さらに、牙の魔力と邪眼の魔力を帯び、驚異的な再生力をも手に入れます。
 彼らは、毎ラウンド4点ずつ負傷ダメージを回復します。また、物理的な攻撃は、銀の武器ないし魔力を帯びた武器でしか効果がありません。原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。月光を浴びていると、全てのロール値に+2のボーナスを受けます。満月時はすべてのロール値に+4のボーナスを受けます。逆に、陽光を浴びている間は、あらゆるロール値に−4のペナルティを受け、なおかつ毎ラウンド6点のダメージを負います(4点の再生と相殺するので、実質的には2点のダメージ)。
 累積ダメージが昏倒ラインに到達した状態で心臓に木製の杭を打ち込めば死滅させることができます(その瞬間に塵となって崩れ落ちます)が、もしそれを怠れば、どんなに肉体が損傷していようとも次の満月の夜(完全に陽が没した瞬間)にあらゆる肉体の名残が漆黒の霧となって棺へと舞い戻り、たちまちのうちに棺の中で完全に再生します。ただし、棺を探し出して破壊しておけば、満月の夜になっても漆黒の霧は帰る場所を失ってさまようしかなく、日の出とともに霧散してしまいます(ヴァンパイア・ロードは死滅します)。
 彼らのモンスターとしてのLVは、「生前の総合LV+3」となります。

ヴァンパイア・スレイブ

サイズ:M
LV:3 知名度:11 IQ:2 移動力:8
素手=攻撃:6 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:4 PS:−2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:4 VT抵抗:5
HP:16/24/−

言語:生前の修得言語、ダルク語、ルーン(命令を理解する程度)

 もっとも下級のヴァンパイアです。太陽の光に弱く、陽光を浴びている間はあらゆるロール値に−2のペナルティを受けます。
 彼らには帰るべき棺が存在しません。累積ダメージがHPの昏倒ラインに到達した瞬間に、塵となって崩れ落ちます。いかなる方法でも蘇りません。
 また、棺に潜むことで吸血への渇望を抑えるということができないために、大抵の場合において、渇きのペナルティを負った状態で過ごしているはずです。彼らが戦うときは、可能な限り吸血による攻撃を狙います。しかも、マスターから明確な指示でもない限り、同族をつくることよりも血液を吸い尽くすことを選択するでしょう。

ヴァンパイア・スポーン

サイズ:M
LV:6 知名度:14 IQ:7 移動力:12(14※飛行)
レイピア=攻撃:12 PS:2 C値:2/10 武器受け:12 射程:−/−
素手=攻撃:12 PS:−1 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−/−
牙=攻撃:10 PS:−2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−/−
回避:12 楯受け:14 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:13 VT抵抗:13
HP:21/49/−

言語:生前の修得言語、ダルク語、ルーン

 ヴァンパイア・ロードの吸血によってヴァンパイアとなった者たちです。彼らは、どこかに安息と復活のための棺を隠しています。【精神魔法】10LVを修得しており、邪悪系の呪文を10LVまですべて使うことができます(それ以外の呪文は使えません)。ヴァンパイア・スポーンは戦闘において取りうる行動が多彩です。GMは状況に応じて適切に判断してください。
 彼らは、毎ラウンド2点ずつ負傷ダメージを回復できます。また、物理的な攻撃は、銀の武器ないし魔力を帯びた武器でしか効果がありません。原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。月光を浴びていると、全てのロール値に+1のボーナスを受けます。満月時はすべてのロール値に+2のボーナスを受けます。逆に、陽光を浴びている間は、あらゆるロール値に−2のペナルティを受け、なおかつ毎ラウンド3点のダメージを負います(2点の再生と相殺するので、実質的には1点のダメージ)。
 累積ダメージが昏倒ラインに到達した状態で心臓に木製の杭を打ち込めば死滅させることができます(その瞬間に塵となって崩れ落ちます)が、もしそれを怠れば、どんなに肉体が損傷していようとも次の満月の夜(完全に陽が没した瞬間)にあらゆる肉体の名残が漆黒の霧となって棺へと舞い戻り、たちまちのうちに棺の中で完全に再生します。ただし、棺を探し出して破壊しておけば、満月の夜になっても漆黒の霧は帰る場所を失ってさまようしかなく、日の出とともに霧散してしまいます(ヴァンパイア・スポーンは死滅します)。
 ヴァンパイア・スポーンの一般的な武装は、大抵がレイピアとミディアムシールドです。鎧は着ません。

ワービースト

 ワービーストとは、ゾアントロピィ毒に侵されたセリアンスロープが人の姿に戻れなくなった状態のモンスターを指します。ワーウルフ、ワータイガー、ワーベアなどが知られていますが、他にも亜種が存在すると言われています。
 ワービーストに物理的なダメージを与えようとする場合には、魔法の武器か銀製の武器でしか傷つけることができません。呪文によるダメージは効果がないわけではありませんが、銀の武器以外(魔法の武器やダメージを与える呪文など)で与えたダメージは、毎ラウンドの最後に6点ずつ回復していきます。
 ワービーストやセリアンスロープについては、病気の項も参照してください。

セリアンスロープ

 ゾアントロピィ毒に侵され、月光を浴びると一時的にワービーストと化してしまう状態にある者のことを、「セリアンスロープ」と呼びます。セリアンスロープは、「キュア・ポイズン」(最初のワービースト化を経験するまで)もしくは「キュア・ディジーズ」(最初のワービースト化を経験して以後)によって、正常な体を取り戻せます。
 厳密には、「セリアンスロープが一時的にワービースト化している状態」と「セリアンスロープがワービースト化したまま戻れなくなった状態」とは異なります。前者はあくまでもセリアンスロープであり、後者こそが本来の意味でのワービーストです(もっとも、数値データにおいて両者に違いはありません)。
 人の姿でいる間のセリアンスロープは、まったく普通の人間と変わりがありません。月光でワービーストになってしまうという点を除けば、セリアンスロープと普通の人間を見分ける方法はありません。
ビーストクランとの違い
 セリアンスロープは、ビーストクランと混同されることがありますが、奇病に罹患している状態を指すセリアンスロープと、種族としての存在であるビーストクランとは明確に別物です。(ビーストクランについては、種族の項を参照)
 セリアンスロープの場合は、ビーストクランのように獣化および獣化からの復帰を自由には行なえませんし、ワービースト化している間は人格も記憶も失われます。また、ビーストクランの獣化した姿が「ほとんど本来の獣と変わりがない」のに対し、セリアンスロープが変身するワービーストは「獣じみてはいるものの直立型」であるという点も、そもそもの相違点です。

ワーウルフ

サイズ:M
LV:4 知名度:12 IQ:2 移動力:12
素手=攻撃:8 PS:0 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:9 PS:1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:10 楯受け:− 装甲:1 相手のC値:−/−
WP抵抗:7 VT抵抗:10
HP:20/26/38

 狼が直立したような姿のワービーストです。通常は前かがみになって立ちますが、背を伸ばせば身長は2m近くあります。ワービーストの中でも最も有名なもので、ワーウルフ化するセリアンスロープのことを、特に「ライカンスロープ」と呼んでいます。
 ワーウルフの牙で実際にダメージを受けた者は、ゾアントロピィという病気に侵される可能性があります。

ワータイガー

サイズ:M
LV:5 知名度:14 IQ:2 移動力:11
素手=攻撃:9 PS:1 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:8 PS:2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:10 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:8 VT抵抗:12
HP:23/29/43

 虎が直立したような姿のワービーストです。通常は前かがみになって立ちますが、背を伸ばせば身長は2mを軽く越えます。
 ワータイガーの牙で実際にダメージを受けた者は、ゾアントロピィという病気に侵される可能性があります。

ワーベア

サイズ:L
LV:6 知名度:16 IQ:2 移動力:10
素手=攻撃:10 PS:3 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:8 PS:4 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:14
HP:28/34/50

 直立した熊のような姿のワービーストです。身長は3mほどもあります。
 ワーベアの牙で実際にダメージを受けた者は、ゾアントロピィという病気に侵される可能性があります。

エレメンタル

 【召喚魔法】のスキルを持つものであれば、知名度を難易度とした識別判定をしなくてもエレメンタルの識別が可能です。
 エレメンタルは、精霊界に漂う四元素のエネルギーが、何らかの理由で物質界に具現化されたものです。その多くは召喚魔法の呪文によるものですが、ごくまれに何らかのはずみでエレメンタルとして物質界に現れ、ときに半永久的に物質界に留まり続けるケースがあります。しかし再現可能な現象としては解明できておらず、詳しいことは何ひとつ分かっていません。そもそも「精霊界」という言葉にしても、学者たちが物質界に対する概念として提唱しているだけで、実際にそのような世界があるのか否かすらも解明されていないのが実情です。

 エレメンタルの形状は、ロー・エレメンタルなら直径およそ80cm、ハイ・エレメンタルなら直径およそ150cmです。絶えず形を変えますが、基本的には常にほぼ球形を保っています。移動するときは空中をふわふわと浮遊しながら飛び回ります。
 具現化したエレメンタルは、物理的な攻撃によってダメージを受けますし、呪文や攻撃・回避などによって疲労もします。累積ダメージが衰弱ラインに到達すると彼らの表面の動きは鈍くなり、さらに累積ダメージを重ねて昏倒ラインに到達すると彼らは消滅してしまいます。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。

 彼らの物理的な攻撃手段は体当たりしかありませんが、真の脅威はその魔法の力にあります。彼らは、【精神魔法】の四元素系呪文に含まれる自属性の呪文について、自身のスキルLV以下のものをすべて使えます。しかも、エレメンタルがこれらの呪文を行使する場合、必要な集中ラウンド数と疲労ダメージはすべて半分(端数切捨て)で済みます。
 ロー・エレメンタルは【精神魔法】10LV、ハイ・エレメンタルは【精神魔法】14LVを修得しています。
風のエレメンタル
 絶えず激しく無作為に渦巻く雲霞の塊です。風のエレメンタルがいるときは、周辺に微かな空気の流れが生じますが、その影響力の程度は見た目ほどではありません。小虫や木の葉などが近寄れば、巻き込まれたり吐き出されたりするでしょうがその程度です。必要とあれば、扇風機と同程度の強風までは自由に繰り出すことができます。
 風のエレメンタルが攻撃の意図を持って体当たりした場合は、真空状態を瞬間的にぶつけることによって、かまいたちのような裂傷を与えます。
土のエレメンタル
 緩やかに、しかし力強くうごめく泥流のようなものに覆われた塊です。茶褐色のその外見は、表面のうごめきさえなければ単なる土の塊に見えるでしょう。
 土のエレメンタルが攻撃の意図を持って体当たりした場合は、鈍器や岩による攻撃のような衝撃を与えます。
水のエレメンタル
 キラキラと波打つ水に覆われています。その姿は、光源が乏しい場所などでは、見失う可能性すらあるほどに無色透明です。しかし、水のエレメンタルを通して向こう側を見通そうと思っても、水独特の歪曲があることに加えて絶えず内外がうごめいているために、ほとんどろくに見通せません。彼らの体表から水をすくい上げて飲用に使うことはできません。
 水のエレメンタルが攻撃の意図を持って体当たりした場合は、激しい水流による衝撃によって打撃のようなダメージをもたらします。
火のエレメンタル
 燃え盛る炎に覆われた塊です。火のエレメンタルがいるときは、周辺に微かな熱上昇が生じますが、その影響力の程度は見た目ほどではありません。たとえ接触したとしても、熱しすぎたゆで卵の表面のような温度です。必要とあれば、小さな焚き火と同程度の炎までであれば自由に繰り出せます。
 火のエレメンタルが攻撃の意図を持って体当たりした場合は、激しい炎のごとき熱放出が瞬間的に行なわれ、対象に火傷を負わせます。

(ロー・エレメンタル)

風のロー・エレメンタル

サイズ:S
LV:3 知名度:14 IQ:2 移動力:11※飛行
体当たり=攻撃:7 PS:−3 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:3
HP:12/24/−

言語:精霊語

土のロー・エレメンタル

サイズ:S
LV:3 知名度:14 IQ:2 移動力:9※飛行
体当たり=攻撃:5 PS:0 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:3
HP:12/24/−

言語:精霊語

水のロー・エレメンタル

サイズ:S
LV:3 知名度:14 IQ:2 移動力:10※飛行
体当たり=攻撃:6 PS:−1 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:3
HP:12/24/−

言語:精霊語

火のロー・エレメンタル

サイズ:S
LV:3 知名度:14 IQ:2 移動力:10※飛行
体当たり=攻撃:6 PS:−2 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:3
HP:12/24/−

言語:精霊語

(ハイ・エレメンタル)

風のハイ・エレメンタル

サイズ:M
LV:7 知名度:14 IQ:6 移動力:11※飛行
体当たり=攻撃:11 PS:0 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:10 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:16 VT抵抗:7
HP:18/36/−

言語:精霊語

土のハイ・エレメンタル

サイズ:M
LV:7 知名度:14 IQ:6 移動力:9※飛行
体当たり=攻撃:9 PS:3 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:6 相手のC値:−/−
WP抵抗:16 VT抵抗:7
HP:18/36/−

言語:精霊語

水のハイ・エレメンタル

サイズ:M
LV:7 知名度:14 IQ:6 移動力:10※飛行
体当たり=攻撃:10 PS:2 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:5 相手のC値:−/−
WP抵抗:16 VT抵抗:7
HP:18/36/−

言語:精霊語

火のハイ・エレメンタル

サイズ:M
LV:7 知名度:14 IQ:6 移動力:10※飛行
体当たり=攻撃:10 PS:1 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:16 VT抵抗:7
HP:18/36/−

言語:精霊語

魔法生物

 この項で挙げるのは、古い時代の魔法によってかりそめの命を吹き込まれたモンスターです。
 大抵は、魔術師が自分自身を含めた何かを護るために生み出したもので、「魔法生物」という呼称で分類されるものの、実際には老化・成長・生殖・飢餓といった生命活動の関するキーワードとは無縁の存在です。

ガーゴイル

サイズ:M
LV:3 知名度:12 IQ:0 移動力:10(10※歩行、14※飛行)
素手=攻撃:8 PS:−1 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:6 相手のC値:−/+1
WP抵抗:8 VT抵抗:6
HP:15/25/31

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 ガーゴイルはゴーレムの一種ですが、その特異な能力から一線を画して認識されます。侵入者の排除や宝物の守護として配置されるモンスターで、平時は一般的な飾りとしての石像そのものの佇まいで背中を丸めて膝を抱えるように座ったまま、まったく動きません。仮に誰かが不用意に近づいたとしても、起動のトリガーとなる状況(部屋の宝箱に手を伸ばす、ガーゴイルに触れた後に背を向ける(!)など)までは、決して動かず、事実単なる彫像でしかありません。
 醜悪な顔つきで、石のようなざらついた質感の硬皮に覆われています。この硬皮があるために、ガーゴイルに対する攻撃はC値が「−/+1」となります。また、背中にコウモリのような羽根を備えており、この翼を用いて飛行することが可能です。
 この凶悪な姿は、建築物の雨どいや排水口の飾り彫りによく用いられた彫刻に由来します。その彫刻が奇怪な形状の生き物を模しているにも関わらず、誰もが気にも留めず、ときには怪物の口から流れる水に無警戒に手を伸ばしさえする様子を見た魔術師が、「これほどまでに風景に溶け込んだ“怪物”は、他にはあるまい」と考えて守護者の姿に採用したと言われています。
 事実、この怪物をモチーフにした雨どいなどは、特に古い建築物では非常にメジャーなものです。そのため、じっとしているガーゴイルが視野に入っても、【第六感】で難易度15の目標ロールに成功しなければ、そこに怪物の姿を模した彫刻があることすら気にも留めません。この判定ロールに成功しなかった者には、GMは怪物の彫像があることを描写する必要すらないでしょう。もちろん、いかにも怪しげな配置(雨どいや壁際の水出し口としてではなく、宝箱の前にガーゴイルの像がある、部屋の中に唐突にガーゴイルの像があるなど)については、この限りではありません。もしガーゴイルの存在に気づかずにガーゴイルに襲われた者は、一切の防御行動を行なう間もなく最初の一撃を受けてしまうでしょう。
 人間のような感覚器官を持っておらず、超越的な感覚で状況を把握しているらしく、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がなく、疲労ダメージを負うこともありません。独自の思考や感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。

(ゴーレム)

 魔力によって活動する、人間を模した像です。古の魔術師たちが「宝箱や扉などの不寝番」「荷物の運搬」「危険が予測される場所への先行」などの簡単な仕事をさせるために使役していた、と言われています。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がなく、疲労ダメージを負うこともありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。また、ゴーレムには「ウィークネス」「ストレングス」「ソファナー」「ハードナー」は効果がありません。

 この項で数値を挙げているのは、もっとも一般的とされる「クレイ・ゴーレム」のデータです。
 ゴーレムにはこれ以外にも様々な材質のものが存在します。材質ごとにゴーレムとなったときの特徴が異なります。GMは以下を参考に異なる材質のゴーレムデータを用意しても構いません。
クレイ・ゴーレム(赤土)
 もっとも一般的なゴーレムです。
ウッド・ゴーレム(樫の木)
 クレイ・ゴーレムのデータをもとに「装甲+1、移動力+1」としてください。ウッド・ゴーレムは火に弱く、炎のダメージは2倍になります(例:ファイア・ウエポンであれば追加ダメージが+4に増加します)。
ストーン・ゴーレム(石)
 クレイ・ゴーレムのデータをもとに「移動力・攻撃・回避−1、PS・装甲+3 相手のC値:−/+1」としてください。
アイアン・ゴーレム(鉄)
 クレイ・ゴーレムのデータをもとに「移動力・攻撃・回避−2、PS・装甲+6、相手のC値:−/+2」としてください。
フレッシュ・ゴーレム(屍肉)
 クレイ・ゴーレムのデータをもとに「装甲−2」としてください。フレッシュ・ゴーレムと術者とは、ファミリアと同様の条件で感覚共有・意志疎通ができます(といっても、フレッシュ・ゴーレムには意志がないので、意思疎通については遠隔からの命令送受という程度になりますが)。
 腐敗しつつある屍肉を厚手のなめし革を繋いで作った人型の皮袋にぎっしりと詰め込んだもので、その禍々しさからアンデッドと混同されることがありますが、れっきとしたゴーレムです。

ゴーレム(Sサイズ)

サイズ:S
LV:1 知名度:11 IQ:0 移動力:11
素手=攻撃7: PS:1 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:5 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:5
HP:12/28/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 1mちょっとのサイズの、子どものような体格のゴーレムです。

ゴーレム(Mサイズ)

サイズ:M
LV:3 知名度:11 IQ:0 移動力:10
素手=攻撃8: PS:3 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:6 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:7 VT抵抗:9
HP:18/38/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 がっしりした成人男性くらいの体格をもつゴーレムです。

ゴーレム(Lサイズ)

サイズ:L
LV:5 知名度:11 IQ:0 移動力:9(11)
素手=攻撃9: PS:5 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:7 楯受け:− 装甲:5 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:13
HP:24/48/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 3m近いサイズのゴーレムです。

ゴーレム(2Lサイズ)

サイズ:2L以上
LV:7 知名度:11 IQ:0 移動力:8(13)
素手=攻撃10: PS:7 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:8 楯受け:− 装甲:6 相手のC値:−/−
WP抵抗:11 VT抵抗:17
HP:30/58/−

言語:ルーン(命令を理解する程度)

 4m近いサイズのゴーレムです。この大きさのゴーレムを見かけることは、ほとんどないはずです。

悪魔

 リトとダルクとの争いの時代、ダルクと闇の従属神たちは、様々な能力を持つ下僕を造り出しました。そのうちのひとつが、悪魔と呼ばれる者たちです。
 彼らの仕事は、光の勢力に対する直接的な侵攻だけではなく、物欲や情欲に溺れさせて闇の勢力に引き込んだり、心の奥底にある負の感情に揺さぶりをかけて仲間同士に疑心暗鬼を生じさせるといった、側面からの撹乱や卑劣な特殊工作などをも含んでいました。あらゆる悪魔は愚弄・挑発・威嚇などを好み、対峙した対象が話せる言葉による意志疎通が可能です(対象と同じ言語を話せるというわけではなく、それぞれが違う言葉で話していたとしても超常的な力によって互いの思うところが伝わるのです)。
 彼らはもとより負のエネルギーの象徴のようなものですから、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)などは効果がありません。

 悪魔は、ごくまれに力のある魔術師の呪文やおぞましいほどの強烈な負の感情などによって物質界へと招き入れられることがあるものの、基本的には非常に珍しい存在です。召喚された悪魔は、召喚した主の命が絶えた瞬間から自由の身となり、物質界に留まり続けることが可能となります。まれに、そうした形で解き放たれた悪魔が野放しになることもあります。
 彼らは、リトとダルクとの争いが終結した際に、決死の力を振り絞ったリト神によって、一切の光が差さない暗黒の時空「魔界」へと封じ込められたと言われています。「魔界」がどのような世界であるかはよく分かっていませんが、召喚した悪魔が物質界に留まることに固執する様子から、まともな神経の持ち主であれば正気を保てないような世界であると推測されています。
 悪魔は、【知識/モンスター】【信仰】のいずれかのスキルLVをベースに、識別判定することができます。

インプ

サイズ:S
LV:2 知名度:11 IQ:5 移動力:10(10※歩行、15※飛行)
尻尾=攻撃:6 PS:−4 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
素手=攻撃:4 PS:−5 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−
回避:6 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:6 VT抵抗:6
HP:8/16/24
言語:ダルク語、共通語、ルーン

 インプは幼児くらいの体格をした最下級の悪魔で、墨を塗ったような黒い体表と赤い瞳をもちます。自身の身長の3倍ほどのしなやかな尻尾があり、その先端は針のように尖っています。体格はやせ細ったミゼット並みであるため、戦闘能力は大したことがありませんが、背中に生えたコウモリのような翼で空を飛び、尻尾をつかって攻撃します(手を使って攻撃することは、よほどのことがない限りありません)。また、【精神魔法】7LVを修得しているため、一般人や初級の冒険者にとっては十分に危険な存在と言えるでしょう。
 インプの攻撃で実際に負傷を負った者は、ただちに、難易度12でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すれば、その瞬間から毒の効果を受けてしまいます。抵抗に成功した場合は、一切何の効果も及ぼしません。
 この毒に侵された者は、腹を抱えて転がりながら突然けたたましく笑い始めます。抑えようとしても抑えきれない笑い声は、聞く者の気分を著しく害するだけでなく、非常に禍々しい印象を与えます。視線もどこか定まらず、凶暴とも取れるような表情で醜く顔を歪めながら、まるで狂人のように6時間にわたって笑い続けます。その間、毒に侵された者は一切の能動的な行動が不能です。

グレムリン

サイズ:S
LV:3 知名度:12 IQ:6 移動力:10(40※飛行)
素手=攻撃:6 PS:−3 C値:−/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:8 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:8 VT抵抗:7
HP:12/22/30
言語:ダルク語、共通語、ルーン

 子どもほどの大きさで、体より大きな蝙蝠の様な翼手のある姿の低級悪魔です。緑色の体表は意外に固く、多少の防御効果を持っています。
 被害者に危害が及ぶような悪質なイタズラをすることばかりを考えていて、特に機械的な構造を持つ道具を故障させる能力は強力です。瞬間的に念じて1点の疲労をともなうだけで、機械的な機構を持つもの(石弓、船の操舵輪、馬車、井戸の滑車など)の機能を失わせて無力化することができます。ただし対象に魔法がかかっている場合には、グレムリンのこの能力は効き目がありません。
 グレムリンは、1ラウンドの集中だけで一切の疲労も必要とせずに、好きなときに姿を消したり現したりすることができます。歩く程度の行動であれば一切の疲労が必要ありませんが、姿を消したままそれ以上の行動を――攻撃したり魔法を唱えたり走ったり跳んだり飛んだり――する場合には1ラウンドごとに1点を疲労します。
 また、彼らは【精神魔法】9LVを修得しており、9LVまでの物理系呪文をすべて使うことができます(それ以外の呪文は使えません)。それらを駆使して戦われるとなかなか手強い相手です。もっとも、当人(?)たちは、直接的な攻撃よりも、凶悪なイタズラをするためにそれらの呪文を使うことを好みます。

ナイトメア・ハウンド

サイズM
LV:3 知名度:15 IQ:4 移動力:10(20)
牙=攻撃:7 PS:2 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−/−
爪=攻撃:8 PS:1 C値:2/12 武器受け:不可 射程:−/−
回避:9 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:10 VT抵抗:8
HP:15/25/35
言語:ダルク語、共通語

 ナイトメア・ハウンドは、体長2mほどもある大きな犬の姿をしています。全身に太く不自然に蠢く体毛が生えており、口からは冷たい息を吐いています。一見、魔獣のような印象をうけますが、下級の悪魔です。ダルク語の他に共通語も理解し、低くこもった声でしゃべります。大抵において、ナイトメア・ハウンドは強力な魔術師の呪文で召喚され、召喚主の宝などを守る守護者として配置されています。
 蠢く体毛には特殊な力があります。ナイトメア・ハウンドに攻撃を加えると、蠢く体毛が武器をからめ取ります。ナイトメア・ハウンドに攻撃が命中したら、ただちに「ST+総合LV」をベースに難易度12の目標ロールをしてください。これに失敗すると、蠢く体毛に武器をからめとられ離れなくなります。この状態から武器を振りほどこうと思うなら、「ST+総合LV」をベースに難易度12の目標ロールに成功するまで続きます。

ブレイン・スナッチャー

サイズ:M
LV:4 知名度:19 IQ:7 移動力:11
伸縮する触手=攻撃:7 PS:0 C値:4/− 武器受け:不可 射程:10m
回避:8 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−1/+1
WP抵抗:10 VT抵抗:10
HP:20/34/46
言語:ダルク語、共通語、ルーン

 ブレイン・スナッチャーは、殺した相手の耳や鼻などから触手を侵入させて脳を喰らい、その記憶と外見をコピーする能力を持った悪魔です(変身するかどうかは、ブレイン・スキャナーの任意)。
 体高は2m程度で、灰色の粘土のようなグニャグニャした肉体を持ち、かろうじて人型に見える造形をしています。頭部には目・鼻・耳・口のようなものは見当たりませんが、なぜか周囲が見えているし物音も聞こえています。また、いくぶん不明瞭ながらも言葉もちゃんと話せます。超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。
 非常に知能が高く、【精神魔法】10LVを修得しています(10LVまでの邪悪系呪文をすべて使いこなします)。

ブラッディ・スパイク

サイズ:L
LV:5 知名度:18 IQ:5 移動力:10
角=攻撃:8  PS:5 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
爪=攻撃:9 PS:2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:10 VT抵抗:11
HP:22/32/44

言語:ダルク語、共通語

 ブラッディ・スパイクは、体高は3m程度のひょろりとした人型の悪魔で、血のように赤黒い体表で全身を覆われており、常にもぞもぞと不気味にぜん動しています。この柔らかなゲル状に見える体表は、意外にも固いゴムのような弾力があります。頭部には目・鼻・耳・口のようなものは見当たりませんが、なぜか周囲が見えているし物音も聞こえています。また、いくぶん不明瞭ながらも言葉もちゃんと話せます。超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。
 ブラッディ・スパイクの攻撃の際には、D6を振ります。このときに1〜3がでれば、鋭く大きな角状のものが赤黒い体表から突如として伸び上がり、相手の体を貫こうとします(攻撃手段が角なのか爪なのかは、攻撃の直前に決めます。つまり、行動宣言の際には単に「○○を攻撃しようとしている」ということしか分かりません)。角は体表のどの部分からでも自在かつ高速で現れるので、この角による攻撃にさらされた者は、難易度13で【第六感】の判定ロールに成功しない限り、防御行動のロール値に−4のペナルティを受けます。
 ブラッディ・スパイクが角でダメージを与えた場合には、角で相手の流した血を吸い上げることで、その半分(端数切捨て)を自分の負傷ダメージの回復に当てることができます。この回復は瞬時に行なわれますが、相手に血液がない場合には何の付帯効果もありません。

ダーク・エージェント

サイズ:M
LV:6 知名度:14 IQ:7 移動力:11(11※歩行、15※飛行)
爪=攻撃:9 PS:1 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−/−
角=攻撃:7 PS:4 C値:3/11 武器受け:不可 射程:−/−
回避:9 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:14 VT抵抗:14
HP:24/40/56

言語:ダルク語、共通語、ルーン

 3本角の黒山羊の頭とカラスのような漆黒の翼を持つ、2mを越す屈強な体格の悪魔です。その狡猾な頭の中は邪悪な思惑で満ちあふれており、【精神魔法】11LVを修得しています。ダーク・エージェントは戦闘において取りうる行動が多彩です。GMは状況に応じて適切に判断してください。
 ダーク・エージェントは、闇を好み、陽光を避けたがります。彼らは暗闇でも何の支障もなく物を見ることができ、月光を浴びていると全てのロール値に+2のボーナスを受けます。満月時はすべてのロール値に+4のボーナスを受けます。逆に、陽光を浴びている間は、あらゆるロール値に−2のペナルティを受け、なおかつ毎ラウンド3点のダメージを負います。
 彼らの爪によって1点でもダメージを受けた場合には、直ちに難易度17のWP抵抗を行なってください。これに失敗するとその瞬間から、いかなる手段によっても負傷ダメージも疲労ダメージも回復しないという呪いにかかります(このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば呪いを受けずに済みます)。この呪いは、難易度19の「リムーブ・カース」でのみ解くことができます。
 彼らの角によって1点でもダメージを受けた場合には、直ちに難易度17のWP抵抗を行なってください。これに失敗するとその瞬間から、ダークエージェントの意のままに操られる傀儡となります(このとき【信仰】スキルを持つ者は、同じ難易度でさらに【信仰】による目標ロールを試みることができ、それに成功すれば呪いを受けずに済みます)。傀儡は自分の意思や感情を一切封じられ、ダーク・エージェントの命令を忠実にこなすだけの存在と成り果てます。この呪いは、難易度19の「ディスペル・マジック」でのみ解くことができます。

魔獣

 魔獣とは、獣や鳥類などの特徴を色濃く残しているモンスターの総称です。大抵において、不思議かつ危険な特殊能力を持っています。

ハーピー

サイズ:M
LV:3 知名度:12 IQ:2 移動力:11(15※飛行)
爪=攻撃:8 PS:−2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
牙=攻撃:6 PS:−1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−
回避:8 楯受け:− 装甲:2 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:8
HP:15/19/29

言語:ダルク語

 女性の上半身に巨大な鷲の下半身がくっついた姿をした混沌の怪鳥で、肩口からは腕の代わりに大きな鷲の翼が生えています。人間的思考を奪われ、愛玩動物として飼われていたという説がありますが、定かではありません。ダルク神に妬まれた美しい乙女達のなれの果て、とも言われています。その口は不自然なほどに大きく耳の辺りまで裂けており、口を開けば獣じみた牙が並んでいるのが見えるでしょう。
 ハーピーの歌声には、恐ろしい魔力があります。彼女たちの歌声を聴いた者は、難易度14のWP抵抗に失敗すると歌声の虜となってしまい、ただちにその場で恍惚とした放心状態になります。ハーピーの歌声は半径15mに朗々と響き渡ります。魅了されてしまった場合の放心状態は、どのような感覚によっても妨げられることはなく(つまりハーピーに喰らわれている激痛すらも、甘美な恍惚を助長するのです)、100ラウンドが経過するまで続きます。ハーピーの生息がはじめから分かっている地点を訪れる場合などは、例えば耳栓をしておけば歌声による影響を受けずに済みますが、聴覚による情報が遮断されるデメリットは覚悟しなければならないでしょう。累積ダメージが衰弱ラインに達すると、ハーピーは魅了の歌を歌えません。
 基本的には臆病なモンスターなので、状況が許す限り「魅了の歌」を試してみて、うまく放心状態となったところで恍惚状態の相手に喰らいつきます。牙を使うのはこのときのみで、通常は爪による攻撃しか行ないません。

ヘルハウンド

サイズ:M
LV:4 知名度:14 IQ:1 移動力:11(20)
前足=攻撃:8 PS:0 C値:2/12 武器受け:不可 射程:−/−
牙=攻撃:9 PS:1 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−/−
回避:8 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:8 VT抵抗:10
HP:20/28/40

 地獄から召喚された非常に大型の魔犬です。黒い体毛と赤い目からの連想から「悪魔の愛玩動物」ともいう俗説もあります。
 暗闇でも何の支障もなく物を見ることができ、月光を浴びていると全てのロール値に+1のボーナスを受けます。満月時はすべてのロール値に+2のボーナスを受けます。逆に、陽光を浴びている間は、あらゆるロール値に−2のペナルティを受けます。

ディープ・バイター

サイズ:M
LV:4 知名度:17 IQ:1 移動力:10(4)
口=攻撃:8 PS:0 C値:4/− 武器受け:不可 射程:−/−
回避:6 楯受け:− 装甲:0 相手のC値:−/−
WP抵抗:5 VT抵抗:14
HP:22/24/44

 4本の触手でのたうつように這い回る、不気味な魔獣です。灰色の体表は濡れたような光沢を帯び、蛙やイモリの皮膚を彷彿とさせます。直径2mほどの胴体は空気が抜けたゴムボールのようにたわみ、ぶよぶよとした質感です。各触手の付け根の辺りに小さな目が付いており、頭頂部には大きな裂け目があります。この裂け目は口にあたる器官で、内部には無数の小さな牙がびっしりと並んでいます。
 ディープ・バイターは一見ユーモラスな容姿をしていますが、非常に危険な魔獣です。攻撃するときには、触手や接地面はほとんど動かすことなく、胴体全体を鳥の嘴のような形に伸長させて喰らいつきます。一度喰らいついたら、相手が死ぬまで離れません。ディープ・バイターの攻撃が命中したら(ダメージを与えられなくても)、どの部位に喰らいつかれたかを決めるために、ただちにD6を振って以下の表を参照してください。

〔ディープ・バイターの喰らいつき〕
D6部位ペナルティ
「喰らいつき」から解放されるまで、あまりの苦痛で一切の行動不可。
VT×1ラウンド後に窒息して意識を失う。
右腕「喰らいつき」から解放されるまで、右腕を使った行動が一切不可
左腕「喰らいつき」から解放されるまで、左腕を使った行動が一切不可
4・5片脚ただちに転倒。「喰らいつき」から解放されるまで立ち上がれない。
「喰らいつき」から解放されるまで、あらゆる行動のロール値−2。

 ディープ・バイターは喰らいついた次のラウンドから、自分の手番に自動的に「PS:0、C値:4/−」のダメージ(装甲は有効)を与え続けます。「喰らいつき」から逃れるには、ディープ・バイターを昏倒ないし死亡させるしかありません。
 喰らいついた状態のディープ・バイターへの攻撃は、ピンゾロを振らない限り命中します。ただし、ディープ・バイターが実際に被ったダメージ×1/2のダメージ(端数切捨て)が、喰らいつかれている者にも及びます。

グリフォン

サイズ:L
LV:5 知名度:12 IQ:1 移動力:11(20※飛行)
鉤爪=攻撃:7 PS:4 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−/−
嘴=攻撃:9 PS:4 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−/−
回避:9 楯受け:− 装甲:3 相手のC値:−/−
WP抵抗:7 VT抵抗:11
HP:26/30/42

 スリムなライオンの胴に鷲の頭と翼をくっつけた姿をした魔獣です。光る物を収集する性癖があり、そのために巣を見つけ出そうとする愚かな冒険者が後を絶ちません。その雄々しい姿形は、貴族の紋章などに意匠化されるほど美しいのですが、実は馬をも捕食する危険なモンスターです。
 グリフォンの鉤爪攻撃がST9以下の相手に命中した場合、実際にダメージを与えたか否かにかかわらず、相手を掴み取ってそのラウンドの内に上空5mまで浮上し、以降、グリフォンの手番が来るたびにさらに10mずつ上昇してしまいます。上昇中のグリフォンは能動的な行動を一切とれませんが、25mまで上昇したら、グリフォンは相手を地表へと落下させるべく、その束縛を解きます(よほどの幸運に恵まれていなければ、この落下から生き延びることはできないでしょう)。
 この間、グリフォンは回避に−2のペナルティを受け、掴まれている者は「振り払う」以外の行動のすべてに−4のペナルティを受けます。グリフォンを振り払うには、「ST+総合LV」をベースに難易度22の目標ロールに成功しなければなりません(この判定ロールには、掴まれていることによるペナルティはつきません)。これに成功すれば即座にグリフォンの爪からは解放されますが、落下した高さによってダメージを被ることになります。
 落下によるダメージは、「高さ(m)X1D4点」です。落下した高さを難易度として【アクロバット】による目標ロールに成功すれば、負傷を10点軽減できます。落下による負傷に対しては、防具によるダメージ軽減も有効です。ただし鎧を着たまま落下した場合は、【アクロバット】のロール値を移動力修正と同じだけ減らさなければなりません。

メデューサ

サイズ:M
LV:5 知名度:14 IQ:6 移動力:6(12※飛行)
爪=攻撃:7 PS:−2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
毒蛇の髪=攻撃:5 PS:−6 C値:−/12 武器受け:不可 射程:−
回避:5 楯受け:− 装甲:6 相手のC値:−/+1
WP抵抗:10 VT抵抗:11
HP:14/24/36

言語:ダルク語、ルーン

 長さ1.5m近い30匹の毒蛇の髪と青銅の体と翼を持つモンスターです。美しい肉感的な淑女の姿に自在に変身でき、その姿によって相手を欺くこともあります。また、【精神魔法】10LVを修得しています。呪文の系統は2つの分野について特化としていますが、そのうちのひとつは必ず「精神系」です。
 毒蛇の髪は危険な毒牙を持っており、毎ラウンド3回(つまり3匹が)攻撃します。毒蛇による攻撃は一度きりで毒が失われ、24時間が過ぎるまで毒が補填されません。毒蛇の髪は30本あります。この毒蛇の髪で1点でもダメージを受けた者は、難易度17でVT抵抗を行ない、失敗するとそのラウンドの最後に2点のダメージ(負傷扱い)を受けます。以後、毎ラウンドの最後に2点ずつダメージを負い続けます。この毒を連続して注入されたとしても、毒の効果は累積しません。この毒によるダメージは、本人が死ぬか、解毒するまで続きます。
 5m以内の距離でメデューサの瞳を見てしまった者は、ただちに難易度16のWP抵抗を行なってください。これに失敗すると、恐ろしい魔力によって徐々に石になってしまいます(石化の効果については、精神魔法・四元素系呪文「ペトリフィケーション」を参照してください)。このメデューサの石化能力は、眼を開いてさえいれば常に効力を持ちます。この魔力から逃れるにはメデューサの眼を見なければ良いのですが、メデューサを知らない者は、毎ラウンドどうしても眼を見てしまいます。メデューサを知っている者は眼を見ないように意識することができますが、毎ラウンドの最初に「総合LV+IQ」で難易度14の目標ロールを試みなければなりません。これに失敗すると、思わず眼を見てしまいます。眼をみないように戦おうとした場合には、実際に眼を見ずに済んだか否かにかかわらず、攻撃や呪文詠唱などのロール値に−2、回避のロール値に−4のペナルティを受けてしまいます。この石化の魔力は光線ではないので反射されません。またメデューサの首を切り落とした場合には、一週間のあいだ石化の魔力が持続すると言われています。
 メデューサは鎧を着ません(薄手のローブなどは身に着けていることがあります)が、青銅のような体のおかげでメデューサに対する攻撃はC値が「−/+1」となります。また水に浮かないので、あまり水に近づこうとしません。
 メデューサは頭が良いモンスターであり、また戦闘において取りうる行動も多彩です。GMは状況を勘案して、できるだけ効果的な行動を選択するようにしてください。

マンティコア

サイズ:L
LV:6 知名度:15 IQ:7 移動力:11(20※歩行、15※飛行)
前足=攻撃:10 PS:2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−
尻尾=攻撃:8 PS:3 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:9 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:12 VT抵抗:12
HP:26/38/50

言語:ダルク語、共通語、ルーン

 マンティコアは大柄な雄獅子の体躯を持ちますが、そのたてがみの中にあるのは、獣の顔ではなく邪悪な笑みを湛えた老賢者のそれです。この人頭の獅子は、背中に巨大なコウモリのような翼、尻に巨大なサソリの尾を持ちます。このサソリ尾からは、危険な毒が分泌されます。
 サソリの尾の攻撃で実際に負傷を負った者は、ただちに、難易度16でVT抵抗ロールをしてください。このとき、受けた負傷ダメージと同じだけロール値をマイナスします。この判定に失敗すれば、その瞬間から毒の効果を受けてしまいます。抵抗に成功した場合は、一切何の効果も及ぼしません。
 この毒に侵された者は、そのラウンドの最後に2点のダメージ(負傷扱い)を受けます。以後、毎ラウンドの最後に2点ずつダメージを負い続けます。この毒を連続して注入されたとしても、毒の効果は累積しません。この毒によるダメージは、本人が死ぬか、解毒するまで続きます。
 マンティコアは非常に頭の良い(というより狡賢な)モンスターで、【精神魔法】12LVを習得しています。GMは状況を勘案して、できるだけ効果的な行動を選択するようにしてください。

キマイラ

サイズ:L
LV:6 知名度:13 IQ:6 移動力:11(20)
前足=攻撃:10 PS:2 C値:3/12 武器受け:不可 射程:−/−
牙=攻撃:9 PS:3 C値:−/11 武器受け:不可 射程:−/−
蛇の尾=攻撃:10 PS:−4 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−/−
回避:9 楯受け:− 装甲:4 相手のC値:−/−
WP抵抗:9 VT抵抗:12
HP:24/30/42

言語:ダルク語、ルーン

 ライオンの胴体に黒山羊の首がついた醜悪な魔獣です。尾には、大きな蛇の頭がついています。これら3つの生物の「頭」が、どのように連携を取って行動しているのかは謎ですが、1ラウンドの間に蛇の尾による攻撃と前足もしくは牙による攻撃とを同時に行なうことができます。あるいは、前足もしくは牙による攻撃の代わりに、黒山羊の頭が魔法を唱えることも可能です(前足もしくは牙による攻撃と魔法とは同時には行なえません)。黒山羊の頭は【精神魔法】9LVを修得しています。
 毒蛇の尾は危険な毒牙を持っており、この尾(頭?)の攻撃で1点でもダメージを受けた者は、難易度17でVT抵抗を行ない、失敗するとそのラウンドの最後に2点のダメージ(負傷扱い)を受けます。以後、毎ラウンドの最後に2点ずつダメージを負い続けます。この毒を連続して注入されたとしても、毒の効果は累積しません。この毒によるダメージは、本人が死ぬか、解毒するまで続きます。この蛇毒は8時間ごとに補充され、最大3回分までストックすることができます。

その他

 分類できないようなモンスターたちです。

スライム

サイズ:S〜2L以上
LV:1〜5 知名度:13 IQ:0 移動力:1
体当たり=攻撃:5 PS:LV−4 C値:−/9 武器受け:不可 射程:−
回避:4 楯受け:− 武器受け:不可 装甲:0 相手のC値:−2/−
WP抵抗:3+LV VT抵抗:3+LV
HP:LV×5/LV×10/−

 スライムによる攻撃で実際にダメージを負った者は、スライムに絡め取られた状態になります。獲物を捕らえたスライムは、次のラウンドからは獲物をより深く取り込みます。スライムの取り込み攻撃から逃れるには、自分の手番の際に「総合LV+DX」もしくは「総合LV+ST」をベースにして、(スライムのLV+10)を難易度とした目標ロールに成功しなければなりません。この判定ロールに失敗するか、取り込みから逃れる以外の行動をとった場合は、スライムがより深く獲物を取り込んだことになり、そのラウンドの最後に1点のダメージを受けます(このダメージは鎧の隙間にスライムの一部が潜り込んだことによるものなので、装甲による軽減が効きません)。以後、振りほどきに成功するかスライムが活動を停止するまで、深く深く獲物を取り込み続け、そのたびにダメージは倍になります。
 スライムに捕らえられている者は、あらゆる行動にペナルティを受けます。ペナルティは毎ラウンド1ずつ増えていきます(取り込みから逃れるための判定も、そのぶん難しくなっていきます!)。また、獲物を取り込んでいるスライムに当った攻撃は6分の1の確率で捕らえられている者に当ってしまい、スライムではなくその者にダメージを与えます。

〔スライムの取り込み攻撃〕
ラウンド経過行動の
ペナルティ
ラウンド終わりに
受けるダメージ
スライムの攻撃によるダメージを
受けた(絡み取られた)ラウンド
−00点
取り込み1ラウンド目−01点
取り込み2ラウンド目−12点
取り込み3ラウンド目−24点
取り込み4ラウンド目−38点
取り込み5ラウンド目−416点
 :
 :
 :
 :
 :
 :

 スライムに取り込まれた状態で死亡し、さらに1時間が経過すると、犠牲者はただの人型を留めた肉片になります。2時間後には骨だけになり、3時間後には完全にスライムと同化してしまいます。死体は欠片ひとつ残りませんが、金属や石などは無傷で残り、4時間後にはスライムの体内から吐き出され(?)ます。
 スライムはこうして獲物を吸収することで、徐々に大きくなっていきます。スライムのサイズは、直径が(LV×1)mの球体に相当する程度の体積です。ただし、LV5相当以上のサイズになったスライムはそのサイズを維持するのが精一杯で、サイズをさらに大きくすることはできなくなります(つまり、スライムがLV5以上のサイズに成長することはない、ということです)。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。
 火に弱く、炎のダメージは2倍になります(例:ファイア・ウエポンであれば追加ダメージが+4に増加します)。

リビング・ウーズ

サイズ:M
LV:2 知名度:15 IQ:0 移動力:1
体当たり=攻撃:4 PS:−3 C値:−/10 武器受け:不可 射程:−
回避:3 楯受け:− 武器受け:不可 装甲:0 相手のC値:−1/−
WP抵抗:3 VT抵抗:7
HP:10/20/30

 生物を分解して捕食する「生きている泥」です。そのダメージは、焼けるような痛みを伴います。付着した泥を布などで綺麗に拭い去るまで、毎ラウンド1点ずつの負傷ダメージを受けてしまいます(実際のダメージを受けた回数と同じだけの箇所に泥が付着したものとし、1箇所の泥を拭い去るには2ラウンドが必要です)。
 リビング・ウーズは、毎ラウンド1点ずつダメージを回復してしまいます。炎によるダメージ以外では決して止めを刺すことができません。累積ダメージが20点になった時点で、リビング・ウーズは動かなくなります。しかし、武器などによって30点以上のダメージを与えたとしても、次のラウンドの最初にはそのダメージが29点まで回復してしまいます。そして、19点までダメージを回復した時点で、再び活動を始めるのです。
 リビング・ウーズを完全に死亡させるには、炎によるダメージで30点目(もしくはそれ以上)のダメージを与えるか、もしくは30点以上のダメージを与えた状態で、炎によって1点以上のダメージを与えるしかありません。
 人間のような感覚器官を持たず、超越的な感覚で状況を把握しているので、五感に作用するような幻覚などは効果がありません。当然、暗闇であっても問題なく周囲の状況を把握できます。また、原則的に毒や病気(あるいはそれらの効果をもたらす呪文)なども効果がありません。感情を持たないので、精神に働きかけるような呪文なども効果がありません。


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