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ファンタジー/オリジナル・シナリオ

魔術師の宝

1.はじめに

 このシナリオは、初期作成のキャラクター3人用のダンジョン・シナリオです。序盤はルーザッタの町で起こった小さな事件を扱い、その後にダンジョン(迷宮)を探索することになります。
 キャラクターの作成はすでに済んでおり、またパーティは結成済みであるという前提で、おおよそ3〜5時間程度のセッションを想定しています。しかし、実際には脱線や雑談の量によっては1〜2時間くらい余分に必要になるかもしれません。
 派手な戦闘はなく、また数値的な難易度についても低めに設定してあります。これは、このシナリオが少人数のプレイヤーを想定しているためです。プレイヤーが少ないと、パーティとしての最低限の機能を確保するために、それぞれのPC(プレイヤー・キャラクター)が受け持つスキルが「広く浅く」といった傾向になりがちなのです。
 PCの数が多い場合や能力値に恵まれたPCが含まれるような場合には、GMはモンスターの数やレベルを上げるなどしてシナリオ全体の難易度を調整した方が良いでしょう。ただし、基本的には封じられたダンジョンですから、ゴブリンや狼などの生き物が徘徊しているのは不自然なので、注意してください。

<調整の一例>
・アイアン・ゴーレムの部屋にサブの護衛としてスケルトンを数体配置する。スケルトンの行動パターンはアイアン・ゴーレムに準じる。
・宝の部屋で天井から現れるソイル・クロウラーを2体にする。内一体を小柄な個体とする(データを弱体化させる)ことで微調整も可能。
・鍵や罠などの難易度を上昇させる。

概要

 PCたちは、太古の魔術師ハンタスが隠したという宝の地図を手に入れます。ルーザッタからマステルルザ川を下り、支流を南に流れて海へ出てすぐの辺りにある小島が、目指すハンタス島です。
 ハンタスの宝とは一体何なのか? そもそも宝の地図は本物なのか? 不確かな情報をもとに、PCたちの宝探しが始まります。

シナリオのポイント

 このシナリオの肝は、プレイヤーに迷宮のスタート地点を錯誤させることにあります。
 地図にある「骸骨」のイラストと「TRESURE」などの文字は、そのための仕掛けです。プレイヤーは、可読性・判読性が高い方向から対象を視認して、その上下を判断してしまう可能性があります。しかし、実は時計回りに90度回転させて見なければ、現場にある迷宮とは一致しません。
冒頭の準備
(1)PCのデータチェック:【聞き耳】【捜索】【第六感】【IQ+総合LV】など、GMがクローズドで判定する可能性がある数値の把握
(2)宝の地図のプリントアウト

2.導入

 PCのひとり(なるべく優しい性格のキャラクター、迷ったら神官が良いかもしれません)は、ルーザッタのある街角で、弱々しい老人が粗暴な風体の若い男に殴る蹴るの暴行を受けている場面に出くわします。傍らには険悪な顔をした派手な若い女性が、怒り心頭といった顔で立っています。
 PCのひとりが止めに入ると、男女は「ち、命拾いしたなジィさん、今度つまらねぇ真似しやがったら、ぶっ殺してやるからな」「きもいんだよ、エロじじぃ! 二度とあたしの前に現れないでよね!」などと口々に罵倒の言葉を吐きながら、その場を立ち去ります。

老盗賊カルロス

 老人は、行き倒れ寸前のアルコール依存症の盗賊で、食うに困ってある女性の財布を掏ろうとしてしくじりました。男にとって不運なことに、彼女には少し離れたところに連れの男がいました。そして、さらに不運なことには、彼女は老人の目当てが財布ではなく彼女自身の胸であると勘違いしてしまったのです。
 どうみても彼の肉体は寿命を迎える直前です。彼の浅黒い肌は、生来のものである以上に酒によって傷めつけられた身体が悲鳴を上げている証です。もう長くは持たないでしょう。おまけに酷い怪我を負っています。しかし、PCが手を貸そうとすると、彼は拒絶します。
「いや、余計なことはしてくれんで良い。くだらねぇ人生だったが、もう60年も生きた。こんな稼業でこれだけ酒も飲んで、それでもここまで身体がもったんだから有難てぇハナシだ。50年近くも人さまに迷惑かけて生きてきたんだ、ワシにはこういう死に方がお似合いなのさ。それより、酒を持ってないかね? 路銀が尽きてもう3日も酒を飲んでないんだ。まったく、酒さえ切らしてなきゃ、あんな小便くせぇ小娘なんざ相手に仕事をしくじるなんてこともなかったんだが…」
 それだけ言うと、うーんと一声うなって気を失ってしまいます。老人は、酒どころかろくに食べ物も胃に入れていないように見えます。GMは、PCに「この近くに小さいながらも、良心的な施療院がある」と教えてください。PCは、そこへ老人を運ぶことでしょう。

フィールズ施療院

 小さな孤児院と併設された、小さな施療院です。院長は神官のソフィア・フィールズ。40絡みの美しい女性で、隣の孤児院の院長も兼ねており、滅私多忙な生活を送っています。
 カルロスは、彼女の施療院に預けられると、やがて意識を取り戻します。ソフィアは、彼の余命がもっても数ヶ月ということに気づき、彼の唯一の楽しみ、すなわち酒を与えることにしました。カルロスは酔っても潰れるだけという大人しい飲み手であり、ならばわずかな余命を好きな物を味わいながら生きてもらおう、という判断です。もっとも、施療院の経営は苦しく、一日に一度、夜眠る前に2杯のエールが与えられるだけなのですが。
 彼は、数日後に様子を見に来たPCに、一枚の羊皮紙を渡します(PCがその後カルロスに無関心であるなら、ソフィアの使いだという孤児がやってきて、「カルロス爺さんがあなたに会いたがってる」と伝言するようにすれば良いでしょう)。
「昔、博打に勝ったカタに手に入れたもんだが……何だその顔は? ワシにだって追い風が吹いていたことがあったんだぞ……まぁそんなことは良い。こんな安らかな死に場所を与えてくれたあんたに何か礼がしたいんだが、生憎ワシは何ももってはおらん。こいつは、沈んだ海賊船の中から見つかったとかいう胡散臭い代物だ。子どもの頃の冒険心を蘇らせてくれるような趣きが気に入って、何となく後生大事に握っておったが、今のワシに冒険心など必要ない。本当に過ぎたる幸せだ、有難いと思っている。こんなもんしかないが、こんなもんでも受け取って貰えば、この老いぼれの気が済むんだ。頼むから受け取ってくれや」

宝の地図

 非常に古く、四方がボロボロになった羊皮紙です。表面にはルーン文字で「宝」「鍵」という文字が書き込まれています。裏面には、同じくルーン文字で「我ハンタスの宝は我が島の森。樹にあらざる樹の下に隠せり。正しき目を持つ者、亡骸(なきがら)は安らかに眠らせたまえ」と書かれています。カルロスはルーン文字を読めません。彼は「何やら難しい文字が並んでいて、まるで本物の宝の地図みたいだろ?」という程度の認識しか持っていません。
 GMは、宝の地図をプリントアウトしたものをプレイヤーたちに渡してください。勘が鋭いプレイヤーなら、こうして小道具めいたものが用意されていることに着目して、この宝の地図(のプリントアウト)に特段の注意を注ぐかもしれません。

宝の地図(プレイヤー用)

 この地図には方角に関する情報が一切ありません。このことも、勘の鋭いプレイヤーにとっては着眼点となるかもしれません。もし方角について尋ねられたら「一般的には上が北で下が南だろうけど、そういえば、この地図には方位に関する情報はなさそうだね」などと明言を避けてください。
地図のトリックに気づくためのヒント その1
 地図の裏に書かれた「亡骸は安らかに眠らせたまへ」という言葉は、地図を時計回りに90度回転させて見なければならないというヒントです。地図の右下に描かれた骸骨(すなわち亡骸)は、立たせておくのではなく横たわらせる必要があります。「安らかに」眠らせるわけですから、この地図を時計回りに90度(反時計回りでは、うつ伏せになってしまいます)回して骸骨を仰向けにすれば、それが地図の正しい見方ということになります。
 この正しい地図の見方を迷宮に入る前に看破したプレイヤー(PC)には、セッション終了時に経験点を2点余分に与えてください。この回転トリックに早々に気づかれてしまうと、その先の冒険は少々味気ないものになってしまいますが、PCたちが危険を回避するうえでは非常にエクセレントな閃きです。正当に評価しましょう。もし、迷宮の探索中に正しい地図の見方に気づいた場合は、ボーナス経験点は1点だけになります。

魔術師ハンタス

 地図の裏に書かれた「ハンタス」という人名について、PCたちに心当たりがあるかどうか、【精神魔法】スキルで難易度15の目標ロールで判定してもかまいません。この目標ロールは【知識/伝承】でも代用できますが、ロール値は−2されます。この目標ロールに成功すれば、そのPCは以下のような情報を知っているものとします。

「そういう名前の強力な魔術師が200年以上昔にいたと言われている。いわゆるヒネクレ者の奇人であり、知識の収集に血道を上げる一方で、世俗的な権力などには一切関心を示さなかったらしい。彼が住んでいたとされるハンタス島という小さな島が、ブラックキール島の西側(ルルザ川の河口付近)の近海に存在するらしい」

 仮にこの時点で誰もハンタスという人名に心当たりがなかったとしても、魔術師ギルドを尋ねて相談料を支払うか、開架図書を数時間ほど閲覧させてもらえば、すぐに調べられます。魔術師ギルドの相談料は30分あたり5SPですが、30分もあれば十分に上記の情報が聞き出せます。「ハンタスの宝」についても相談したいなら、さらに30分(5SP)が必要です。相談員は「私はそういう噂を聞いたことがないし、めぼしい人間にも当たってみたがそれらしい情報はなかった。しかし、実力のある魔術師だったようだし、何か面白いものを遺した可能性はないとは言い切れない」と答えます。
 開架図書の閲覧は、ギルド構成員なら無料、年間会員登録料5GPで開放しています。

宝探しへの誘導

 さて、PCたちは、老盗賊カルロスがもたらしたこの謎の地図をどう扱うでしょうか。お金に換えようとしても、二束三文です。普通に市場へ卸したのでは、巧く交渉しても2GPが関の山。魔術師ギルドに持ち込んでも、3GPの値がつけば奇跡です。GMは、当面は他に仕事らしい仕事もない様子であることを強調してください。そうすれば、一か八かこの宝の地図の真偽を確かめても良いと考えるプレイヤーが出てくるはずです。あるいは、ゲームの進行に協力的なプレイヤーなら、何らかの理由を考えて宝探しに乗り出してくれるかもしれません。
 もし、プレイヤーがこの宝の地図をガセネタか限りなく見込みの薄い宝くじのようなものと考えたなら、これだけの情報では宝探しに出掛けることはないかもしれません。その場合には、口数の多い通りすがりの旅人を登場させて、以下のようなセリフを語らせてください。
誘導手段:口数の多い旅人のセリフ
「やぁあなたがた! 聞くとはなしに聞こえたんですがね、今『ハンタス』と仰いましたか? いや、あたし西の漁村ヒースからはるばるやってきたんですけどね、そこで水揚げされた魚がこれまた美味いのなんのってもう! しけた酒場が一軒きりのつまらない村でしたけどね、あの魚介類の新鮮さは町ではなかなか味わえませんよ。このあたしも噂でしか聞いたことがないんですが、かの港町スタリオンにでも行きゃあ別なんでしょうかねぇ……そうだ! 今度は南に足を向けてあすこのスタリオンフィッシュを堪能するってのも悪くない……え? 『ハンタス』がどうしたって? なんですか、その『ハンタス』ってのは……ああああ! そうそう、『ハンタス島』ですよ『ハンタス島』! いやね、そのヒースって漁村なんですが、そのすぐ沖に出たところにハンタス島って島があるらしいんですがね。その島で、何でも森林火災が起こったんですってよ! もうね、小さな島の小さな森なもんだから、あっという間に丸焼け! ところがですよ、ところが! 一本だけ無傷で残った樹があるらしいんですよ、コレが! まさかこりゃあ聖なる樹なんじゃないかって地元の漁民たちが騒いでいましてねぇ。あたしゃもう乗り合うキャラバンの時間が迫ってたってんで、そりゃあもう後ろ髪を引かれる思いで村を出たんでさぁ。いま思えば、ひと目で良いからその『聖なる樹』とやらを見ておきたかったなぁなんて後悔してますよ!」

3.小さな漁村ヒース

 プレイヤーは、事前にできるだけの情報を集めたいと考えるかもしれません。しかし、このまま町にいても、大した情報は見つかりません。後半にダンジョン攻略が待っていることを考えると、このあたりのシティアドベンチャー部分で大きな時間を割かないほうが良いでしょう。GMはプレイヤーの思惑に対して気のない答えを返すなどして、出発を促すようにしてください。

 マステルルザ川から海へと注ぐ河口付近に、小さな港村ヒースがあります。ヒースまでは、徒歩で急げば3日、ゆっくりなら4日の旅程です。
 ヒースでは、「燃えない樹」の噂で持ちきりです。「観光名所にできるんじゃないか」とか「いや、王都の魔術師ギルドに報告すべきではないか」という騒ぎになっています。村で一軒しかない酒場や広場などの人が集まる場所で情報収集すれば以下のような情報が簡単に手に入りますが、ここでもやはり余計な時間を割くべきではないでしょう。

小島に関する情報

・今は人が住んでないし、これといったモンスターの話も聞かない。
・金持ちがときどきキャンプ遊びをするのに利用していた程度の、いたってのどかな島である。
・ハンタスの宝? そんなものがあるのか? 聞いたことがないが。

4.ハンタス島へ

 ヒースの港から30分も船を走らせれば、目指す小島「ハンタス島」に到着します。
 船を入手しようと思えば大金が必要でしょうから、村の猟師を雇うなどすればよいでしょう。少し探せば、片道7SPで船を出してくれます。もし【ボート】スキルや【航海術】スキルを持つPCがいれば、船だけを借りたいと思うかもしれません。しかし、猟師たちは船を失うことを恐れて、船だけを貸すことはありません。
 ハンタス島は、島と呼ぶのも大層なほど小さな島で、3時間もあれば島内をくまなく歩けます。

迷宮の入り口

 森の焼け跡の中に、1本だけ無傷でたたずむ樹があります。この樹と影は、実はハンタスの巧妙な幻術です。「トータル・イリュージョン」という高位の呪文で作られており、「パーマネント・イリュージョン」がかけられています(いずれもロール値は21です)。最初にこの樹が視界に入ったときに難易度21のWP抵抗に成功すれば、幻覚に襲われることはありませんが、抵抗に失敗すれば、視覚・嗅覚・触覚の面で幻覚に騙されてしまいます(この樹には聴覚に効果を及ぼす幻覚は仕込まれていません)。
 この樹を調べてみた者は、「IQ+総合LV」をベースに難易度12の目標ロールに成功すれば、樹の枝葉がピクリとも動かず、影が太陽の位置からすれば不自然な位置に伸びていることに気づくでしょう。今が何時頃であろうとも(たとえ夜中にランタンなどの明かりで照らしたとしていたとしても)、南中頃とおぼしき影になっています。この樹がただの樹ではない(=宝の地図の裏に書かれていた「樹にあらざる樹」である)と気づき、宝の地図の文言どおりに樹の根の辺りを掘り返せば、すぐに石のような硬い感触に突き当たります。さらに土をどけていけば、人ひとりが通るのがやっとの小さな石の落とし戸が見つかります。
 落とし戸はかなり重いのですが、複数の者が協力して持ち上げようとするなら、STの合計が12あれば動かせます。落とし戸の向こうには、真下の暗闇へと続く細長い梯子が見えます。
梯子
 この梯子は9mほどの長さがあります。しかし、地上からこの穴を見下ろしてもすぐに暗闇に溶け込んでしまっているので、先のほうはPCたちには分かりません。梯子を調べるならば、【捜索】スキルで難易度14の目標ロールを行ないます。これに成功すれば、地下の湿気などで錆びついていてずいぶんと脆くなっていることに気づきます。
 体重+装備品の合計重量が60kg以上の者(常識の範囲内でGMが判断してください)がこの梯子を降りようとすると、4mほど降りたとき(残り5m)に、梯子は崩れ落ちます(梯子を降り始めたときに【第六感】スキルで難易度16の目標ロールを行なって成功すれば、何となく嫌な予感がするはずです)。
 梯子を用いずにこの穴を降りていくときには、3mごとに【登攀】スキルで難易度10の目標ロールに成功しなければなりません。ロープによる補助があるときは、ロール値に+2のボーナスがつきます。
 登攀や落下ダメージについての詳細は、補助ルール/その他の行動>登攀を参照してください。

5.迷宮

 迷宮内部は、各部屋を天地左右3m程度の通路が繋ぐ構造になっています。通路も部屋も、すべて石造りですが、海に浮かぶ小島の地下ということで、かなり湿気っぽく、磯の香りが強く漂っています。
 あらゆる通路とほどんどの部屋には照明の類が一切ありませんが、<11><16><18>の部屋だけは魔法的な光源で明かりが確保されています。万が一、PCたちがこの魔法の光源(天井を形成する石のブロックのうちのひとつ)を手に入れようと考えるなら、その石のブロックを取り除こうとした瞬間に不気味な地鳴りのような音が響き渡ります。GMは、迷宮が崩落する可能性を示唆してください。
 各部屋と通路とを隔てる扉には、特別な記述がない限り、罠は仕掛けられていません。同様に、特別な記述がない限り、鍵も掛けられていないものとしてください。

宝の地図(GM用)

 GM用の宝の地図には、方眼線が入っています。1マスが3m四方に相当しているので、プレイヤーに数値的に距離やサイズを教えるときの目安にしてください。

<1>スタート地点

 通路が真っ直ぐ伸びているようです。先のほうは暗闇で、どうなっているのかよく分かりません。
 ここは、PCたちのスタート地点です。プレイヤーたちが宝の地図を普通に見ていれば、自分たちのスタート地点を錯誤しているかもしれません。
地図のトリックに気づくためのヒント その2
 地図では北と思しき方向、すなわち図の上部へ向かって入り口から通路が伸びているわけですが、実際には通路は西へ向かって伸びています。PCたちが方角を確認した場合には、すぐにこの違和感に気づくでしょう。ですが、PC側から方角を確認する旨が明言されない限り、GMは方角については一切の情報を与えなくてかまいません。迷宮内でも、「向かって右」「向かって左」というような描写を行なうようにしてください。
 また、方角を確認できるのは迷宮に入る前に限ります。迷宮に入ってしまってから思い出したように方向を確認しようとしても、基本的には不可能です。
地図のトリックに気づくためのヒント その3
 もし宝の地図を普通に見たときの最下部からスタートしたのであれば、最初のT字路までにたっぷり30m以上歩かねばならないはずです。しかし、実際は<1>の入り口からスタートしているので、15m程度進んだだけで最初のT字路に到着してしまいます。
 いささか気づきにくいヒントかもしれませんが、プレイヤーたちが、宝の地図に頼りきりにならずに自分たちでもマッピングをしていれば、後々この微妙な違和感に気づくかもしれません。

<2>何もない部屋

 12m四方の何もない部屋です。部屋に入った者は【聞き耳】で難易度19の目標ロールに成功すれば、入り口とは反対側の壁の向こう辺りから微かな地響きのような音が聞こえたような気がします。この判定ロールはGMがひそかに行なうべきです。万が一、意識的に聞き耳を立てていた者がいた場合には、難易度は17になります。
 この音は、ソイル・クロウラーというモンスターが地中を這い回るときに立てる微かな音です(迷宮の崩落を感じさせるほどの大きな地響きではありません)。部屋に入った直後にのみ聞き取れるチャンスがあります。

<3>何もない部屋

 12m四方の何もない部屋です。

<4>何もない部屋

 12m四方の何もない部屋です。部屋に入った者は【聞き耳】で難易度17の目標ロールに成功すれば、入り口を背に立って左手の壁の向こう辺りから微かな地響きのような音が聞こえたような気がします。この判定ロールはGMがひそかに行なうべきです。万が一、意識的に聞き耳を立てていた者がいた場合には、難易度は15になります。
 この音は、ソイル・クロウラーというモンスターが地中を這い回るときに立てる微かな音です(迷宮の崩落を感じさせるほどの大きな地響きではありません)。部屋に入った直後にのみ聞き取れるチャンスがあります。

<5>壁の一部が崩落した部屋

 18m四方の何もない部屋です。入り口から入ってすぐ右脇の辺りの壁が、崩落した土砂で少し崩れて、岩や土肌が剥き出しになっています。部屋から出ようとして入り口の扉に戻ろうとすると、この崩落した部分を突破して轟音とともにソイル・クロウラーが飛び出してきます。
 ソイル・クロウラーが飛び出してくる直前に、【聞き耳】で難易度15の目標ロールに成功すれば、崩れた壁の辺りから微かな地響きのような音が聞こえたような気がします。その場合はソイル・クロウラーが飛び出してきたときに速やかにPCたちは迎撃の態勢を取れるでしょうが、もし誰もこの音に気づかなかった場合には、最初のラウンドはソイル・クロウラーの不意打ちとなります。ソイル・クロウラーは最も手近な者(明確でない場合にはランダムに決定してかまいません)に移動攻撃を行なうので攻撃の際のロール値が−2されますが、目標となったPCも轟音を聞いた直後の攻撃に面食らっているため防御行動のロール値が−2されます。
 ソイル・クロウラーは、1点でも負傷ダメージを受けると、飛び出してきた穴へと逃げ帰ろうとします。この部屋でソイル・クロウラーを取り逃がした場合は、のちほど<18>の部屋で再遭遇する可能性がありますので、GMはソイル・クロウラーのダメージを記録しておくようにしてください。

<6>通路の崩落

 ここは天井が崩壊したらしく、大量の土砂で塞がれています。少々掘り返したくらいでは、何の意味もなさそうです。
 GMは実際に図を書いて説明しても構いませんが、PCたちに見えている範囲だけを書き込むようにしてください。向こう側に空間が在るのかどうかは、PCたちには分からないはずです。

<7>通路の崩落

 ここは天井が崩壊したらしく、大量の土砂で塞がれています。少々掘り返したくらいでは、何の意味もなさそうです。
 GMは実際に図を書いて説明しても構いませんが、PCたちに見えている範囲だけを書き込むようにしてください。向こう側に空間が在るのかどうかは、PCたちには分からないはずです。

<8>何もない部屋

 12m四方の何もない部屋です。

<9>鍵の部屋?

 この部屋は、12m四方の広さがあります。部屋の中には、特に何もありません。しかし、プレイヤーが正しい地図の見方に気づいていない場合は、鍵のある部屋だと錯誤しているはずです。地図に書かれた「KEY」という文字を信じて、隠し扉などがあるんじゃないかと疑うかもしれませんが、いくら探してもまったくの徒労に終わります。
地図のトリックに気づくためのヒント その4
 地図によると、ここは本来もう少し広さがあっても良さそうです。また、KEYと書かれているにもかかわらず何も見つからないことによって、プレイヤーが宝の地図そのものに警戒心を抱く可能性があります。

<10>何もない部屋

 12m四方の何もない部屋です。

<11>鍵の部屋

 この部屋の扉には、難易度12の鍵が掛かっています。
 部屋の中は、18m四方の広さがあります。天井に魔法的な光源が設置されているらしく、部屋の中は一定の明るさが確保されています。中央には台座があり、その上に子どもくらいの背丈の金属の像(全裸の少年)が立っています。そして、彼の胸元には鈍い光彩を放つ大振りの鍵のようなものが下げられています。この真鍮製の鍵は<18>の部屋へ通じる扉を開けるためのものです。
 この像はSサイズのアイアン・ゴーレムです。PCたちが鍵を奪おうとゴーレムの半径2m以内に近づいた場合は、意外なほど滑らかな動きで台座を離れて襲いかかります。像が動き出すことを警戒しないような冒険者はいないでしょうが、万が一そのような愚かな冒険者がいるようならば、GMは容赦なく最初の一撃を無条件でお見舞いしてかまいません。もしPCたちが逃げようと思うのであれば、全員が部屋から出てしまえば、ゴーレムはもとの台座に戻ります。
 ゴーレムは台座から降りている間は部屋にいる手近な者を攻撃しますが、台座の上にいる間は部屋に侵入者が現れるまで完全に機能を停止しています。もちろんそのことはPCたちには分からないわけですが、一か八かに賭けてみてゴーレムが台座の上にいる状態で「テレキネシス」などの呪文をうまく使うなどすれば、部屋に足を踏み入れることなく(=ゴーレムと戦わずに)鍵を入手できるかもしれません。

<12>T字路

 この地点に最初に到達した者は、【捜索】スキルの目標ロール(難易度15)に成功すれば、右手に見えている<13>の通路が<12>から<14>へ向けてやや上り勾配になっていることに気づきます。この判定ロールはGMがひそかに行なうべきです。もしPCの中に周辺に普段以上の注意を払おうとする者がいた場合には、その者の目標ロールの難易度は13になります。

<13>傾斜のある通路

 この通路には、<12>から<14>へ向けて、少し上り勾配があります。実際にこの通路に足を踏み入れたものは、【捜索】スキルの目標ロール(難易度13)に成功すれば、このことに気づきます。同時に、通路の中央がやや削れたような擦ったような跡があることにも気づきます。もしPCの中に、普段以上の注意を周辺に払おうとする者がいた場合には、その者の目標ロールの難易度は11になります。

<14>壁の溝

 【捜索】スキルの目標ロール(難易度15)に成功すれば、一辺2.5m程度の正方形を描く直線的な溝があることに気づきます。もしPCの中に普段以上の注意を周辺に払おうとする者がいた場合には、その者の目標ロールの難易度は13になります。この正方形は、開閉式の扉のようなものに思えるのですが、この場では何をしてもまったく変化がありません。
 なお、この壁には<15>の扉で作動する罠を可逆性のあるものにするためにハンタスの魔法が掛けられているので、「センス・マジック」の呪文に反応します。

<15>謎かけの部屋への扉

 この扉には罠が仕掛けられています。また、鉄球の衝撃を受け止めるためにハンタスの魔法が掛けられているので、「センス・マジック」の呪文に反応します。扉そのものの鍵は真鍮の鍵でしか開きませんが、鍵穴に差し込んだ鍵を回すと<14>の壁が開いて、直径約2.5mの巨大な鉄球が転がってくる仕掛けになっています。
 この扉に罠がないか調べた者は、【捜索】スキルの目標ロール(難易度14)に成功すれば、何らかの機械的な仕掛けの存在に気づきます。この捜索は罠の捜索ですから、【知識/罠】スキルが制限となることに注意してください。
 この罠を分析するには、【知識/罠】スキルで難易度14の目標ロールに成功しなければなりません。成功すれば「扉を開くと、かなり離れた場所にある大規模な仕掛けが作動するようだ。ただし、それが罠なのかどうかは分からない」と伝えてください。もしPCが誤分析を犯した場合には、「扉を開くと、おそらく扉の奥にある何らかの仕掛けが作動するようだ。ただし、それが罠なのかどうかは分からない」と嘘の情報を教えてください。
 この罠を解除するには、【罠操作】スキルで難易度14の目標ロールに成功しなければなりません。これにすると、鉄球トラップのトリガー部分である機械的な仕掛けを無力化できるので、<14>に仕掛けられた魔法的な罠が作動することもありません。
 罠が作動してしまうと、巨大な鉄球が轟音を響かせながら転がってきます。罠を作動させてしまったことを悟ったPCたちは、扉の中に逃げ込むか<12>のT字路まで引き返して右側に逃げ込むか、どちらかを選ぶはずです(ただし、扉に逃げ込まなかった場合には、扉を塞いでしまった巨大な鉄球を自力でどうにかすることは難しいので<16>の部屋に入ることはできなくなってしまうでしょう)。扉の中に逃げ込むには、特に判定ロールは必要ありませんが、<12>のT字路まで引き返すなら【総合LV+DX】で難易度12の目標ロールに成功しなければなりません。これに失敗すると、そのPCは鉄球から逃げることができずに、大きなダメージを受けます(運が悪ければ、死んでしまうかもしれません)。

 巨岩のダメージ PS:5 C値:7/−

<16>謎かけの部屋

 この部屋は、30m四方の広さがあります。天井に魔法的な光源が設置されているらしく、部屋の中は一定の明るさが確保されています。中央付近には、ヤギの頭をした人型の生き物が座しています。それ以外にはこれと言って何もない部屋です。
 この異形の生き物は、ダーク・エージェントという強力なモンスターで、駆け出しのPCたちには危険すぎる相手です。【知識/モンスター】スキルもしくは【信仰】スキルで、難易度14(ダーク・エージェントの知名度)の目標ロールに成功した者がいなかった場合、GMはPCたちがダーク・エージェントに戦いを挑むことのないように、かなり強そうなモンスターであることをしっかりと強調するようにしてください。
 ダーク・エージェントは、この迷宮の製作者であるところの魔術師ハンタスによって使役されており、リドルを解く知恵を持つ者を助け、そうでない者を殺すように命ぜられています。PCたちの姿を認めると、立ち上がって以下のような前口上を述べます。
「久しぶりに愚か者どもが迷い込んできたか。わしはダーク・エージェント。魔術師ハンタスの命により、汝らにふたつの謎をかける。ひとつを解かば、汝らはこの部屋から無事に出られようぞ。ふたつを解かば、宝の部屋の結界が解かれん。もし、ひとつすら解けぬ愚か者であれば、この部屋からは生きては出られぬ」
 もしPCたちが<15>の罠を作動させてこの部屋に逃げ込んでいた場合は、<15>の扉は巨岩によって塞がれています。万が一ダーク・エージェントに戦いを挑んで勝利したとしても、結局この部屋からは脱出できません(ダーク・エージェントのリドルを最低でもひとつは解かなければ、脱出できません。もしPCたちが鉄球の罠を作動させていなかった場合は、謎かけの出題前に扉の外へ出てしまえばダーク・エージェントは追ってきません(もし飛び道具や魔法などで扉の外から攻撃すれば、容赦なく追いかけてきます。ダーク・エージェントはこの部屋そのものに縛られているわけではありません)。

・リドル1
「立っている者には、背を伸ばしてもいくら首をひねろうとも、あるいは鏡のような道具を使おうとも、決して見ることができないものは何か?」 (答:足の裏)

・リドル2
「目的地へ向かって走れば走るほど、なぜかどんどん遠ざかるものは何か?」 (答え:スタート地点)

 これらのリドルについて、ダーク・エージェントは一切の質問を無視しますし、ヒントも教えてはくれません(そのようにハンタスから命じられているのです)。ただし、プレイヤーたちの思考があまりも的外れな方向へ向っていて、なおかつプレイヤーに謎解きに対する真摯さが見受けられるようであれば、間接的な助け舟を出してもかまいません(ダーク・エージェントに胡坐をかかせたり、「汝ら、どうやらもう地上に戻ることはできそうにないな」などというセリフを語らせるなど)。彼(?)は、ハンタスの呪縛から開放されたがっているのです。
 どちらか一方のリドルだけでも解くことができれば(そしてPCたちに戦闘する意志がなければ)、ダーク・エージェントがPCたちに危害を加えることはありません。もし鉄球で扉が塞がっているなら、魔術師ハンタスが設定した複雑な呪文を唱えて鉄球をもとの場所(<14>の壁の向こう)へと戻してくれるでしょう(この罠は、その後24時間は作動しなくなります)。PCたちがふたつのリドルを解いてしまえば、ダーク・エージェントは「これで永き退屈ともおさらばできる…」とだけ言い残して、魔界へと送還されます。

<17>何もない部屋

 12m四方の特に何もない部屋ですが、<14>の壁に近いほうの扉には、難易度12の鍵が掛かっています。

<18>宝の部屋

 この部屋の扉には、鍵も罠も仕掛けられていません。ただし、目に見えないバリアのようなものが張り巡らされているらしく、侵入できません。この障壁は「シェルター」および「エバーラスティング」の呪文によるもので、ロール値はともに21です。<16>の部屋でリドルに2つとも正答すれば、この結界は消滅します。結界を消滅させたあとであれば、室内には自由に出入りできます。
 扉を開きさえすれば、部屋の中の様子は確認できます。24m四方の部屋で、天井に魔法的な光源が設置されているらしく、部屋の中は一定の明るさが確保されています。中央付近には台座が据えられており、そこにスクロールが数本とペンダントのようなものが安置されています。

 台座に近寄ることができれば、ルーン文字でペンダントに関する説明が刻まれていることに気づきます。
「我ハンタスのもっとも大切な宝とは、この知識なり。ここに知識を封じたる護符を遺す。之を首に下げし者、己が知識及ばざるときに念じよ。我が知識及ぶ限りその助けとならん。ただし魔力を引き出さんとせば己が疲弊を伴うことを忘るるなかれ」
知識のアミュレット
 ハンタスが生涯をかけて集めた知識を集積したペンダントです。台座の文章からおおよその効果は推測できるでしょうが、このアミュレットは、知識に関する判定ロールに失敗した際に、着用者の任意で(すなわち着用者が念じれば)ハンタスの知識を引き出すことができます。ただし、知識を引き出そうと念じた時点で、ハンタスの知識に基づいた判定ロールに成功しようが失敗しようが関係なく、D6点の疲労ダメージを被ってしまいます。魔術師ギルドに持ち込めば、100G前後といったところです。

<ハンタスの知識>
・【知識/一般】12LV
・【言語/共通語】12LV
・【言語/エルフ語】10LV
・【言語/ダルク語】10LV
・【ルーン文字】14LV
・【鑑定】7LV

 こうした効能についてどこまで判別できるか、鑑定を試みる者は台座の文言を読んだうえで【鑑定】で難易度12の目標ロールを行なってください(万が一、何らかの理由で台座の文言が読めなかった場合には、難易度は16となります)。成功すれば、呪いのアイテムではないが良い効果ばかりではないことが分かります。もしロール値が難易度を4以上上回って成功すれば、詳細に至るまでが判別できます。逆にロール値が難易度を4以上下回ってしまった場合は、このアミュレットを装着していれば、好きなときに精神魔法の数々を使いこなせるという誤った鑑定結果に至ります。
 あるいはもっとシンプルに、一か八か台座の文言を頼りにこのアミュレットを首から下げて「このアミュレットについて詳細を知りたい」と念じれば、D6点の疲労ダメージと引き換えにすべてのデータが手に入るでしょう(ハンタス自身がアミュレットについて知らないはずはないので、判定ロールは必要ありません)。
スクロール
 スクロールは精神魔法のスクロールです。通常のルールに則ってその本数やレベル、呪文の種類などを決定してください。
ソイル・クロウラーの乱入
 宝物を入手して部屋を出ようと扉の方へ向かうと、突然、天井の方からピシッと亀裂が入る音が聞こえます。その直後、天井がドドッと崩れて、ソイル・クロウラーが飛び込んできます(このソイル・クロウラーは<5>の部屋で手傷を負っていれば、そのままの状態で現れます)。この巨大な芋虫は、扉付近に陣取っているため、誘導して動かすか倒すかしなければこの部屋から逃げることは難しいでしょう。今のソイル・クロウラーは天井から落下したことで高ぶっており、とても退却する様子はなさそうです。

5.帰還

 宝を入手したか否かに関わらず、入ってきた縦穴からロープなどで脱出することは可能でしょう。あらかじめ事前に村の人などと交渉して、定期的に島の岸辺まで舟を着けてもらう契約を交わしておけば、ヒースの村まで帰りつくことも問題ないはずです。縦穴からの脱出方法や、島からの帰還方法を段取りできていないようであれば、せいぜいPCたちには知恵を絞ってもらいましょう。
 迷宮への入り口については、一般人が迷い込むことのないように塞いでしまう必要があるでしょうが、今はもとのように落とし戸を閉めて土をかぶせておくくらいで良いでしょう。後ほど魔術師ギルドなどの治安当局へ連絡すれば、適切に処理してくれるはずです。もし、ご都合主義的なストーリーが気にならないのであれば、脱出してまもなく地下から崩落の地響きが聞こえてくるようにしても良いでしょう。特に、宝を手に入れることなく迷宮から逃げ出すはめになった場合には、この方がカルロス爺さんの最後のセリフに味が出てくるかもしれません。

 スクロールや知識のアミュレットをどのように処分するかは、PCたち次第です。
 カルロス爺さんの余生のことを考えれば、換金して一部をフィールズ施療院へ寄付するのが理想かもしれません。魔術師ギルドに相談すれば、スクロールは正規の価格で買い取ってもらえます。また、知識のアミュレットについては100Gで買い取ってくれます。院長は20Gも寄付すれば「これだけ頂ければもう十分ですよ」と言ってくれます(それ以下だったとしても、一切の文句は言いません)。それ以上の「善行」はPCたち次第です。

 カルロス爺さんは、宝探しの顛末を聞かせてあげるとたいそう喜びます。PCたちの宝探しの達成度によって、このシナリオの最後を締めくくる彼のリアクションは、以下のように異なります。

宝を手に入れた

・カルロスのセリフ=「まさか本物の宝の地図だったとはなぁ。なに、大した金にならなかったとしても、地下に隠された冒険は確かにそこにあったんじゃ。その経験は、絶対にお前さんらのこれからにとって、きっと糧になるさ! ハンタスとかいう魔術師も言ってたんだろう? 一番の宝は知識だって。知識とはすなわち、まさに経験のことじゃないか。違うかい? 」
・基本経験点:各自5点

宝の部屋を垣間見た

・カルロスのセリフ=(エール酒を片手に)「まさか本物の宝の地図だったとはなぁ。なに、宝は手に入らなくたって、地下に隠された冒険は確かにそこにあったんじゃ。その経験は、絶対にお前さんらのこれからにとって、きっと糧になるさ! さぁさぁ、乾杯といかんかね、埋もれてしまった宝物に!」
・基本経験点:各自4点

宝の部屋に辿り着けなかった

・カルロスのセリフ=(エール酒を片手に)「まさか本物の宝の地図だったとはなぁ。なに、金にはならなかったが、地図が偽物じゃなかったというだけでワシは嬉しいよ! こんな日は、皆で乾杯といこうじゃないかね。まだ見ぬ、されど確かに眠っているであろう宝の山に!」
・基本経験点:各自3点


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