フォーカードHOMEページ

基本ルール/概要

目次

キャラクター
スキル
判定ロール
ダメージ
キャラクターの成長

キャラクター

1.能力値

(1)能力値の種類

IQ
 キャラクターの知力を数値化したものです。
 頭の回転のはやさや注意力など、脳の働きを総合的に表しています。
DX
 キャラクターの敏捷性を数値化しています。
 手先の器用さや身のこなしの正確さ・素早さなど、身体の働きを総合的に表しています。
ST
 キャラクターの筋力を数値化したものです。
 この数値が高いほど、力が強いということになります。
WP
 キャラクターの精神力を数値化したものです。
 この数値が高いほど、気力に満ち、根性が座っていることになります。
VT
 キャラクターの生命力を数値化したものです。
 この数値が高いほど、肉体的に健康で持久力に優れていることになります。

(2)能力値の決定

 キャラクターの各能力値は「2D3+1」で算出します。この結果、能力値は「3〜7」の範囲に収まるはずです。平凡な人の能力値は「5」です。
 あまりにも総合力が低い能力値になった場合、ゲームマスター(以下、GM)の同意を得たうえで能力値をすべて振り直すことができますが、よほどのことがない限り振り直しを認めるべきではありません。

(3)性別による修正

 キャラクターの性別は、プレイヤーが任意で決めてください。
 女性キャラクターは、STが−1される代わりにWPが+1されます。ただし、この修正の結果、能力値が2以下になったり8以上になることはありません。

2.HP(ヒットポイント)

 「HP」は、キャラクターがどれだけの「累積ダメージ(疲労や負傷)」に耐えられるかを表します。HPは「衰弱」「昏倒」「死亡」の3つのラインについて求めます。
衰弱
 衰弱ラインのHPは、「ST×2+VT」で算出します。
 キャラクターの累積ダメージがこのラインに到達すると、キャラクターの行動は制限を受け始めます。キャラクターの累積ダメージが衰弱ラインのHPに到達した瞬間から、あらゆる判定ロールのロール値が−2されます。
昏倒
 昏倒ラインのHPは、衰弱ラインのHPに「WP×2」を加えた数値です。
 キャラクターの累積ダメージがこのラインに到達すると、キャラクターは意識を失います。言い換えれば、累積ダメージが昏倒ラインに到達するまでは、ロール値へのマイナス修正を受けながらも、衰弱状態で何とか活動できるわけです。
死亡
 死亡ラインのHPは、昏倒ラインのHPに「VT×2」を加えた数値です。
 キャラクターの累積ダメージがこのラインに到達すると、キャラクターは死亡します。

3.移動力

 何も装備していない状態であれば、移動力は「DX+5」です。ただし、通常は装備品の移動力修正がマイナスされます。
 移動力が0以下になった場合は、その場から動けないことになります。武装した状態で移動力が3を下回るようだと、まともに活躍することは難しいでしょう。

4.スキルの習得

(1)初期経験点

 キャラクターは、これまでの人生において一定の経験を積んでおり、最初から経験点を持っています。これを「初期経験点」と呼びます。
 キャラクターの初期経験点は「15+追加初期経験点」です。この初期経験点は、必ず使い切らなければなりません。余らせた初期経験点は、失われます。
追加初期経験点
 世界観によっては、それぞれのキャラクターが初期経験点を余分に持っていることがあります。これを「追加初期経験点」と呼びます。追加初期経験点は、あらかじめその用途(どのスキルを習得するために費やすか)が決められているので、注意してください。

(2)スキル習得に必要な経験点

 スキルを習得する際に必要になる経験点は、「専門性×成長後のTP」です。
 TP(トレーニングポイント)とは、キャラクターがどれだけそのスキルの習熟に努めたかを表す目安です。「能力値+TP」がスキルLVとなります。同じだけの努力をしても、生まれ持った資質(能力値)によって、スキルLVには差が出てしまうということです。
スキルの特化
 いくつかのスキルは、特定の分野について特化することができます。ある分野を特化する際に必要になる経験点は、それぞれのスキルごとに決められています。

5.総合LV

 総合LVとは、「キャラクターがどの程度の経験を積んできたのか」を表す数字です。総合LVは、獲得経験点(初期経験点を含む)の合計によって決まります。

獲得経験点総合LV
10
30
60
100
150
210
280
360

6.利き腕

 2D6を振って12が出れば、そのキャラクターは両手利きということになります。それ以外のキャラクターは、右利きもしくは左利きとなります(ルール的には差異がありません。プレイヤーの任意で決めてかまいません)。

7.所持金

 初期キャラクターが所持している金額は、「3D6×100+1000」CPです。

スキル

1.スキルの概要

(1)スキルLV

 スキルLVは、「基礎とする能力値」と「TP」の2つの要素から構成されます。基礎とする能力値は、IQもしくはDXです。各スキルにとって最も重要とされる能力値が、スキルの基礎となります。
 IQを基礎とするスキルは、脳の働きや知覚能力、精神性などが重視されるスキルです。DXを基礎とするスキルは、指先の細やかな器用さや身体の敏捷性が重視されるスキルです。

(2)スキルの専門性

 各スキルには、その習得の難しさに応じて「専門性」が設定されています。専門性が高いほど、習得には時間がかかります。ゲーム的に言えば、より多くの経験点が必要となるわけです。
 ただし、専門性は、必ずしも絶対的な技術・学問としての難しさを指すわけではありません。例えば、教師となる人物があまりいなかったり参考となる文献が少ない場合は、相対的に専門性が高くなってしまいます(料理を教えてくれる人は見つかりやすいでしょうが、魔法の使い方を教えてくれる人は簡単には見つからないでしょう?)。

2.スキル取得にあたっての注意

(1)総合LVによるスキルキャップ

 スキルによっては、総合LVと同じ数値までしかTPを伸ばせないものがあります。例えば、総合LVが4のキャラクターは、あるスキルについては5TP以上に伸ばすことができないのです。
 これを「総合LVによるスキルキャップ」と言います。

(2)制限スキル

 制限スキルとは、前提スキルのより厳しいものだと言えます。制限スキルが設定されているスキルは、制限スキルと同じTPまでしか習得できません。
 これを「制限スキルによるスキルキャップ」と言います。

(3)前提スキル

 前提スキルとは、ある別のスキルの習得の前に、最低でも1TPは習得しておく必要があるスキルのことです。

(4)特化スキル

 特化スキルが設定されているスキルは、その細分化されているすべての分野について、「スキルLV−2」をスキルLVとして扱うことができます。例えば、【接近戦】スキルの持ち主は、ほとんどあらゆる武器を「スキルLV−2」で扱うことができるわけです。この「−2」は、「いろんな武器をひとつのスキルで扱える代わりに受けてしまうペナルティ」と言えるでしょう。
 そこで、特定の分野について特に習熟させることで、このペナルティをなくすことができます。これを「特化」といいます。特化させている分野であれば、「スキルLV」そのままの値をその分野でのスキルLVとして扱うことができます。
初期特化
 特化スキルが設定されているスキルを1TP習得したキャラクターは、ただちに、細分化された特化スキルの中から初期特化するスキルを選択できます。これにより、キャラクターは余分な経験点を消費することなく、その分野について特化することができます。
 例えば、DX5のキャラクターが【接近戦】スキルを1TP習得したとします(経験点を消費)。このキャラクターは、その瞬間に任意の特化スキル(例えば【剣】)について特化することができます。この特化には経験点が要りません。このキャラクターがさらに【斧】についても特化する場合には経験点が必要です。
 このキャラクターが剣や斧を使うときには、「DX5+1TP=6LV」となります。それ以外の武器を使うときには、「DX5+1TP−2=4LV」となります。

(5)スキルTPの上限

 ひとつのスキルについて習得できるTPは、どんなに経験を積もうとも、最大で9TPまでです。あらゆるスキルは10TP以上に伸ばすことができません。

判定ロール

1.判定ロールの方法

(1)ロール値

 キャラクターの行動が成功するかどうかを判定するときは、2D6を振ります。出目に「ベース」を加えた値を「ロール値」といい、このロール値の大きさで、行動の成否を判定します。

(2)自動的成功と自動的失敗

 2D6の出目が12だった場合、その判定ロールは自動的に成功となります。逆に、2D6の出目が2だった場合は、その判定ロールは自動的に失敗となります。ただし、どう考えても不可能な行動や、どう考えても失敗するはずのない行動については、GMの判断で処理してください(そもそも、そのような行動に判定ロールを用いるべきではないでしょう)。
 また、あらゆる判定において、自動的失敗をしてしまうと1点疲労します。

(3)ベース

 ベースとは、判定ロールの際に加える基準となる数値です。
「スキルLV」をベースとする判定
 キャラクターが行なう行動の中には、特殊な技術や知識が問われる行動も少なくありません。そういった行動の成否を判定する場合は、スキルLVをベースに用います。
「能力値÷2」をベースとする判定
 スキルを持たない者が、スキルを必要とする判定ロールを試みる場合は、「関連する能力値÷2」(端数切捨て)をベースとします。ただし、スキルがなければ、判定そのものが不可能な行動もあるので注意してください(世界観にもよりますが、魔法を使ったり、未知の言語を理解しようとすることなどがこれにあたるでしょう)。
「能力値+総合LV」をベースとする判定
 専門的な経験を特に問われないような判定ロールでは、「能力値+総合LV」をベースとします。

2.判定ロールの種類

(1)目標ロール

 ロール値とその行動の「難易度」とを比較して、ロール値が難易度以上であれば、その行動は成功です。逆に、ロール値が難易度より小さい場合には、その行動は失敗となります。行動の難易度については、様々な条件を勘案して、GMが定めます。このように、難易度を目標として行なう判定のことを「目標ロール」といいます。

〔難易度の具体例〕
難易度目安
素人でも容易
10素人は緊張、初級者なら容易
12素人には困難
14初級者は緊張、熟練者なら容易
16初級者には困難
18熟練者は緊張、最高峰なら容易
20熟達者でも困難
22最高峰でも緊張
24最高峰でも困難
30難易度の限界数値

VT抵抗
 キャラクターは、毒を受けてしまった場合などに、VT抵抗を試みることがあります。VT抵抗では、「VT+総合LV」をベースにして目標ロールを行ないます。
WP抵抗
 キャラクターは、魔法をかけられた場合などに、WP抵抗を試みることがあります。WP抵抗では、「WP+総合LV」をベースにして目標ロールを行ないます。
ロール値が問われる目標ロール
 目標ロールにおいては、ロール値がどれくらい難易度を上回ったかが問われる判定もあります。
 このような判定ロールにおいては、自動的成功の場合にもロール値と難易度との比較は行ないます。ロール値が難易度に満たない自動的成功は、成功の度合がギリギリだったものとしてください(成功の度合=+0)。

(2)比較ロール

 実際のプレイにおいては、ロール値を比べ合う判定がしばしば必要となります。このように、複数のロール値を比較しあう判定ロールを「比較ロール」と呼びます。
 比較ロールにおいて、もしロール値が同じだった場合(2D6の出目が「ともに2だった場合」や「ともに12だった場合」を含む)には、便宜上、決着がつくまで比較ロールを繰り返します。あるいは引き分けや膠着状態がありえる判定であれば、GMの判断で、優劣がつかなかったことにしたり優劣を決するのに時間がかかっているものとしても良いでしょう。例えば、腕相撲の勝敗などは、その好例です。

(3)達成ロール

 キャラクターがとる行動の中には、明確な目標がなく、なおかつ競争相手がいるわけでもない行動もまれにあります。このような判定ロールにおいては、一定の数値以上を振ることが目的ではなく、より高いロール値を振ることが目的となります。これを「達成ロール」と呼びます。
 達成ロールにおいては、自動的成功・自動的失敗は起こりません。

ダメージ

1.疲労

(1)疲労とは

 肉体的、精神的な消耗によって被るダメージを「疲労」といいます。

(2)疲労の回復

 疲労は回復が容易です。連続1時間の休憩をとることで1点回復します。
 休憩中は、考えを整理したり、談笑するなどしかできません。歩き回ったり、何らかの作業をすれば、それは休憩とはみなしません。
食事
 食事を摂ることができれば、1点の疲労を回復できます。ただし、前回の食事から5時間以上経過していなければなりません。
 1日に3回の食事を摂れなかった場合は、1食抜かすごとに1点疲労します。また、その後、十分な食事を摂るまでは、一切の疲労が回復しません(=空腹状態)。
睡眠
 1時間の休憩の際に、リラックスした状態で横になり、頭と体を同時に休めることができれば、さらに1点の疲労を回復できます。
 この状態で意識を保っていられるのは、1時間だけです。1時間が過ぎても、引き続きリラックスした状態で横になっていたい場合は、そのまま眠りに落ちます。もちろん、眠っている間でも1時間ごとに疲労が1点余分に回復します(=1時間で2点の疲労が回復できる)。
 睡眠状態による疲労回復は、連続6時間までです(最初の入眠までの1時間を含む)。それ以上の睡眠を摂っても余分な疲労を回復させる役には立ちませんが、通常の休憩と同様に1時間ごとに1点の疲労は回復します。

2.負傷

(1)負傷とは

 肉体的な損傷をともなうダメージを、「負傷」といいます。

(2)負傷の回復

睡眠
 負傷は、回復に時間がかかります。連続6時間の睡眠によって、1日に1点だけ回復することができます(睡眠が取れない状況であれば、回復はしません)。
時間の経過
 朝6時から翌朝6時までを安静に過ごすことができれば、「VT+総合LV」をベースに累積ダメージの値を難易度とした目標ロールを行なえます。これに成功した場合には、負傷をさらに1点だけ余分に回復できます。一日を安静に過ごせなかったとしても、この目標ロールは行なえますが、ロール値が−4されてしまいます。

3.ダメージの呼称

 便宜上、単に「ダメージ」と表記されている場合には負傷ダメージを指すと考えてください。疲労ダメージは必ず「疲労」と表記されます。また、疲労と負傷を合計したダメージのことは、必ず「累積ダメージ」と表記されます。

キャラクターの成長

1.経験点の獲得

 キャラクターは、1回のシナリオを経るごとに経験点を得ます。実際には瞬間的に経験を得るわけではありませんが、便宜上、ひとつの区切りとして、シナリオ終了時に経験点が発生するものとします。
 得られる経験点は、GMに一任されます。GMは以下のような目安を参考にして、各キャラクターに経験点を分配してください。このとき、最低でも経験点を1点は与えるようにしてください。

(1)シナリオ経験点

・シナリオの「成功」に到達した。=経験点5点
・シナリオの「成功」に到達できなかった。=経験点1〜4点

(2)個人別の経験点

・キャラクターの個性に照らして、あまりにも不自然なロールプレイ=経験点−1点
・シナリオ進行に対して、あまりにも非協力的なロールプレイ=経験点−1点
・ロールプレイとシナリオの進行の両立=経験点+1点

2.経験点の使用

 キャラクターは、獲得した経験点を使用することで、新しいスキルを獲得したりすでに習得しているスキルを伸ばすことができます。もちろん、すでに習得済みのスキルに特化スキルが設定されているようなら、その特化分野を増やしたり伸ばしてもかまいません。また、望むならば能力値を成長させるために使用してもかまいません。
 経験点の使用は、シナリオとシナリオの幕間にしか認められません。

(1)スキルの成長

 新しいスキルを獲得したりすでに習得しているスキルを伸ばすために必要になる経験点は、「専門性×成長後のTP」です。このとき、ひとつのスキルは一度に1TPしか上昇させることができません。

(2)能力値の成長

 ST、WP、VTを初期能力値から1点増やしたい場合は、経験点が10点必要です。2点増やしたい場合は、さらに経験点が20点必要です。
 IQ、DXを初期能力値から1点増やしたい場合は、経験点が15点必要です。2点増やしたい場合は、さらに経験点が30点必要です。
 何らかの理由で低下してしまった能力値を1点増やす(取り戻す)には、経験点5点が必要です。
 各能力値は、初期能力値から3点以上増やすことはできません。各能力値は、一度に1点しか上昇させることができません。


このページのTOPへ
フォーカードHOMEページ